鉄と血こそ彼の物
さて、どうしようか。
王道のはずの近くの国、村、道でファーストコンタクトが無理だぞ。
すぐそこには激戦地。
そして自分には戦う為の力、ロボットがある。
つまり……戦えと?
ここで選択を間違えたら死亡フラグ立たない?自分もう働くのや〜よ?
「……仕方ない。やるか」
早速ロボットに乗り込む。
ロボットは現在 全高:2m 重量:2t らしい。
ロボットとゆうよりかはバトルスーツみたいなもので、重厚な装甲。露出された動力パイプ。目の無いのっぺらぼうはまさにロボット。
こっから進化していくのだから楽しみだ!!
「起動は……これか」
背中にあるボタンらしき所を人差し指で押し込んでみた。
すると背中がプシューと中の空気が抜ける音と共にパックリと開き、シリコン製のスーツの中を見せてくれた。
ここで俺は感動のあまり一回気絶。
復活して中に入り、シリコンの柔らかさ。そして新品特有なのかは知らないが、特有のゴム臭さ。
それを嗅いだ俺は一瞬で気絶した。
またすぐに生き返ると流石に慣れてきた俺は全部の体を中へ入れると自動で起動し始めた。
《―HBM― ON LINE》
《パイロットデータを認証中……確認》
《ようこそ、十六夜雨継》
「オゥフ……」
気絶しながら脳裏に焼き付けた起動シーンは一生物になった。ありがとう………禿げたじいさん。
『始めましてマスター。私はHBM総合統括司令回路であるロロと申します。以後お見知り置きを』
「………」
『……あの、どうかされまし「しゃ……」…しゃ?』
「シャベッタアアアァァ!!?」
『!!?!??』
気絶4回目。
そろそろアウトになるので普通になろう。
「俺は十六夜雨継。よろしくな」
『急に元に戻らないでください……怖いです』
怖がられた(泣)
『一体何回気絶を繰り返したら気が済むんですか?』
「そりゃ……気が済むまでさ」
『???』
あ、こりゃ駄目だ。頭破壊される。
ヤバい。超興奮する。ロボットで人工知能付きでほぼ人間とかもう好きになる以外ないじゃない!?
は〜好き……ダイチュキ……
『マスター。今はそんな事より早く戦闘に加わりましょう。今が一番良い所ですよ?』
「ハッ!そうだった。いや、でも敵味方の識別できてないじゃん」
『とりあえずどっちに着くか撃ってみます?』
「運試し?」
『ええ、見事ジャックポットを引き当ててくださいね』
「任せろ!!俺はこう見えても悪運だけは強いんだ!!……で、武器は?」
《R:ウェポン パージ》
『右側の格納庫にライフルがあります。それを単発にして撃ちましょう』
右側の格納庫とゆうのは右腰のライフルらしく、短い単身のアサルトライフルみたいだ。
「……さて、この世界で最初に殺られる名誉ある奴はだ〜れだ!!」
《FIRE》
転生して初めての一発目。
初弾が当たったのは……誰だ?人混みが多すぎてわからん。
しかし、ロロはわかったらしい。
『……命中を確認』
《敵味方識別情報を展開。出力を戦闘モードに変更。PLP制限解除》
画面に緑色と赤色の識別情報が展開され、HBMと言うらしいコイツのモーター音も激しくなってきた。
「お!キタキタ!!コイツ等を殺れば良いんだな?」
『ええ。行きましょうマスター』
「了解!」
始めましての挨拶をしに二人はその場から飛び去り、戦場へと向かっていった。
………もうわかっているだろうが、この主人公。ヤバい奴である。