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少しだけ一人ぼっちでなくなった世界で

作者: 朝焼 悠

毎日同じ景色の中で

部屋にある家具や

窓の外に見える植物たちが

語りかけてくる


お前は出来損ないだって


耳を塞ぐようにして

その声をかき消すように

分かってる

言われなくたって

自分が一番分かってるよって

心の中で叫んでいた


この世界は敵なんだって憎むよりも

僕は何よりも自分を憎んだ

本当に世界から敵と認定してもらえたなら

僕は歴史に名を残す

反逆者であるはずだから


現実は

どこにも混じれなかった

混じろうとせず逃げ出した

どうしようもない落ちこぼれ


落ちている最中に

運良く何かに引っかかって

どうにか耐えて

もう一度這い上がろうとあがいてる

落ちこぼれ


一人か一人じゃないかって

考えたら

圧倒的に一人ぼっちで

折れて

半分になったものがまた折れて

理想も夢も志しも

どんどんと低く卑屈になった


ただそれでも今の僕が

どうにかでも立ち続けられているのは

低くなった志しでも手を伸ばして

弱くて駄目な自分と闘えているのは

圧倒的にでも

本当の一人ぼっちではなくなったから


すべての出会いが理想通りではなくて

でも意味があるものだと信じたい

それ以上に信じてもらいたい

そう思えるくらい

顔を上げられるようになった


今はまだそれが精一杯

ようやくそれが目一杯


もしも本当に世界が敵だとしても

その世界にあなたがいる以上

生きている人全てが敵ではない

だって敵であるはずの世界の中で

僕もあなたも生きているから


なんて最後の最後で説教臭くなったな

うざったいな


でも

もう遅いかもしれないけど

心の底からそう思える日が

来るといいな

なんて

少しだけ一人ぼっちではなくなった世界で

思ったりしています

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