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痛い………平坦な森の中と言えども小枝や蔦が邪魔をして進み難い。あまり音を立てて探す訳にもいかず私は四苦八苦しながらそれでも進む。
途中小枝が口に辺りに当たり葉が少し口の中に入る。あれ?うまくね?私は立ち止まり小さな葉を一枚むしりとり口の中に放り込む……………!!!!!!!!!!!!!
旨いよ!旨いじゃん!……………そうか!【味覚変換】が働いたんだ。あれは別に汚物のみに働くアビリティーじゃない。酷い味を逆に変えるだけ……なら汚物以外の物でも食べていけるじゃん。ウサギさんありがとう!正直お腹は空いていた。だってろくな物を食べたのって正直ここ最近はなかった。
私が残飯を漁るようになってから目の色を変えたように対策を始めどんどんとその分私は痩せ干そっていった。
一言言いたいけど、そんな努力するなら役所の税金泥棒の役人を問い詰めて生活保護位受けさせてくれればいいのにさ……ホントにセイフティーネットが聞いて呆れる。
しょせん自分以外は死んでも構いませんって言う姿勢なのがバレバレでうある。
モシャモシャ……旨し!小枝もいけるね!パキパキ!おっ!【究極の口内】のおかげで小枝もサクサクのお菓子感覚でいける。
普通こんな物を食べたら腹を壊すのは確実だが私は平気……そう、【究極の胃袋】のおかげでバッチリ吸収できる。だがハッ!となり食べるのを止める。汚物の定義ってそもそも何だ?
私はてっきり排泄物だけが汚物だと決めつけていた。再びハッ!となりステータスを開く。
「ステータスオープン!」
***
【名前】五味葉子
【種族】人間
【職業】無職
【レベル】LV1→3
【経験値】500/600
【HP】5→15
【MP】5→15
【SP】5→15
【力】5→15
【素早さ】5→15
【魔力】5→15
【運】5→15
【スキル】なし
【アビリティー】汚物変換 味覚変換 嗅覚変換 究極の口 究極の胃袋
***
やっぱりそうだ……汚物とは不浄な物や汚い物も指す。なら自然の中に全く無菌でキレイな物なんてない筈だ。試しに足下の土を鷲掴み口の中に入れて食べる。うはははは♪旨いよ!と言うことはとんでもなく本当はまずいってことじゃん。再度ステータスを開く。
「ステータスオープン!」
***
【名前】五味葉子
【種族】人間
【職業】無職
【レベル】LV3→4
【経験値】200/800
【HP】15→20
【MP】15→20
【SP】15→20
【力】15→20
【素早さ】15→20
【魔力】15→20
【運】15→20
【スキル】なし
【アビリティー】汚物変換 味覚変換 嗅覚変換 究極の口 究極の胃袋
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「あはははは………あははははははははははははははははは…………」
森に響きわたる私の笑い声、これが笑わずにいられるか!スキルやアビリティーは入らないが私は土を掴み頬張る………そして、呟やく……
「サンタさんありがとう………あははは……素敵なプレゼントだわ!……あははははははははははははははは!」
汚物を愛する私はまだ見離されてはいない!生き残ってやる!私は汚物と言う名のご馳走に身も心も満たされていった。