プロローグ
近寄んじゃねえよこのゴミが!いや、ゴミ箱だったな、ぎゃはははは。とかさ、くっさいわね~!!こっち来ないでよ!とか、風呂位入れよ!!
マジ不潔なんて言われる毎日だが!!!親父が博打や株に手を出し!母親は残り少ない貯金を持って愛人と雲隠れ!
役所に行っても生活保護は何だかんだ言ってしてもらえない…帰る家もなく…弱った私を強姦しようとする男逹からも必死に逃げ…コンビニの賞味期限の切れた残飯を漁り……身も心もボロボロになっていた…
…私…五味葉子15才…汚物の何が悪い!その汚物から自然は成り立ってんじゃ!お前らだって一皮剥けば私と変わらんわい!
今日は12月24日のクリスマスイブ……街は彩り華やかな日を過ごす馬鹿共を罵りながら…私は公園の小さな穴の空いたドーム状の遊具の中で食べ残りのチキンの残飯を寒さで震えながらかじっていた。
自分でも分かる……もう、今夜がこの世にいられる最後だと……自分の中にある命の火が消えかけているのを………徐々に消え行く意識の中で思った……私は汚物を嫌わない……汚くてもいいじゃない……むしろ汚物をすすってたくましく生きてやるんだから……
そう、まさに事切れる最後の瞬間、私の頭に直接響いた…
「その願い、プレゼントの代わりに叶えようじゃないか。」(サンタ)
私の汚物への道はこうして始まった…