エピローグ2
完結済み設定になっていると思いますが、まだ完結ではないので、その辺よろしくお願いします。
詳しくは下のURLを参照してください。
http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/225234/blogkey/922548/
「あの女、俺達の邪魔にはならねえのか?」
リリアとのちょっとした交渉の後──その交渉は呆気なく決裂したが──、髪に薄く積もっていた雪を払いながらジンは呟いた。
「もし邪魔になるようだったら消してしまえば良いのよ」
「うわ、血も涙もねえ台詞だな」
それに対してリーサが返答する。そのあまりにもブラックさに、ジンは思わず引いてしまう。
「で、実際どうすんだ? オロル」
実際フリードを倒すのは『コルウス』たるオロルの使命だ。その任務の障害となりうるものをどう処理するのかはオロル次第なのだ。
「まだわからねーよ」
ただリリアをどうするのかは彼女の行動次第である。オロルとしては彼女がこれ以上踏み込んでくるのはあまり好ましくない。だからといって彼女が静観する事を悠長に願っていても、彼女の性格はそこまで穏やかではないだろう。
ただ利用できる価値もあるだろう。リリアがきちんと戦えるようになれば、それは貴重な戦力になるかもしれないのだから。
「とにかく、『地下世界』に帰ろう」
地下世界とはこの世界に隠されたもう一の国家──本来、亜人達がこっちの世界から姿を消すために存在している世界だ。
フリードの放った刺客によりギルドは壊滅され、そこで仲間の命も奪われている。どうにか生き残ったギルドメンバーは、セレンの助力で地下世界へと逃げ込んだ。そこでギルドはフリードを倒すために再建している。
今のギルドにいるのは、昔でいう裏ギルドのメンバーになっている。普通のギルドメンバーの裏ギルドの存在を知ったときの反応が、今も脳裏に焼きついている。
そこでオロル達は体勢を立て直し、フリードを殲滅する。ただフリードに対抗できるのはギルドの中ではオロルしかいないのが現実だ。そのオロルもまだまだ力不足だと痛感しているところだ。
「で、お前本当に騎士団に入るつもりか?」
ジンの質問に対して、オロルは黙って首肯した。
現在フリードは、悪魔を生産している疑いをかけられて国際指名手配されている。だからフリードを追うために、騎士団に入団するのはとても都合が良いのだ。
ただそう簡単に騎士団に入れるものでもない。ただでさえオロルはまだ力不足なのだ。騎士団になってフリードを倒せるレベルにはまだ至っていない。
だからまた地下世界へ戻り、今一度力を蓄えておく必要がある。
一度は終焉を迎えた。しかしここから新たなステージに向かって始まっていた。
2014/11/4 修正致しました。
以降、このような大々的な修正は行いません。どこか誤字脱字がありましたら、感想などで報告してくださいませ。その都度対応させて頂きます。




