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幕間① 近すぎる違和感
夜。
女子寮の部屋には、二つのベッドと、静かな呼吸だけがあった。
「……ねえ、ルカ」
アリアは、髪を乾かしているルカを見て、ぽつりと声をかける。
「なに?」
「最近……その……」
言葉を選びながら、視線が自然とルカの頬に向く。
「肌、前より綺麗じゃない?」
「え?」
ルカは少し困ったように笑って、自分の腕を見た。
「そうかな。特に何もしてないけど……」
アリアは一歩近づき、思わずじっと見てしまう。
白い。
それだけじゃない。
聖力を帯びたみたいな、柔らかさ。
(……こんなの)
上級生の聖女候補でも、そうそう見ない。
「……なんでもない!」
アリアは慌てて背を向けた。
(気のせい、よね)
そう言い聞かせながらも、
地下で抱きしめた時の感触が、脳裏をよぎる。
(……あの時より)
確実に、何かが変わっている。
ルカは気づいていない。
それが、余計に不安だった。




