表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
獣人の騎士-ケモノビトノキシ-  作者: ReMe
プロローグ
5/10

全てを怨む人の業-スベテヲウラムヒトノゴウ-

 エレノアが部屋を出た後、バルガはミトラを取る。

 ミトラで隠されていた頭頂部に、狼のような耳が生えていた。

 バルガは立ち上がり、窓へ近づき外を見やる。

 視界に広がるのは、夕日で茜色に染まる岩肌がさらされた山岳。

 背の高い木は存在せず所々に低木が生え、冬が明け暖かくなってきたおかげで草花が少なからず芽吹いている。

 もう少し立てば一面が鮮やかな緑に包まれるだろう。

 だが、バルガが見ているものは見えるはずのない山岳の向こう側。

 視界に広がる景色に興味すら示さず、ただ一点のみを見据えている。

 その視線の先はオーケアス王国がある方角だった。


「前の戦争以来か。ようやくこちらから見つけたぞ……」


 バルガは目を細める。


「今度こそ……」


 口角が上がり、笑みを浮かべる。


「殺してやる」


 先ほどまでの美しく輝いていた碧眼の瞳は、光を宿してはいなかった。





 

「愚かな父よ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ