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掌編小説集『掌心』  作者: 泡月響怜


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7/7

試練

 給料日前日、僕はコンビニへ行く。耳慣れた効果音とともに滑らかにスライドする自動ドアは、今日まで乗り切った僕を讃える天国の門だ。くぐれば吹き来る風の爽やかなことよ。じめついた夜に僕はこれを待ち侘びていたんだ。僕が目指すはただ一点、冷やされた鍛冶場。そこで迷わずソーダ味のアイスキャンディを1本引き抜く。当たりそうなものを選ぶだとかそんなことはしない。素人目にはわからないし、そもそも僕はそんなちっぽけなことのために選んだんじゃない。これは己に課した試練なんだ。

 僕は毎月給料日前、所持金をぴったりアイスキャンディ1本分にする。貯金は考えない。ぴったりの所持金、そして、買って、開けて、食べる。

これが僕の唯一の楽しみ!

このために生きている!

数打が名刀へ転ずるが如く、試練によってこの一振りは格別のものとなる。

 所持金0円。店を出る。夜空を仰いで、来月を思う。そして、今日も、アイスキャンディを食べた。

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