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人付き合い

作者: エチュード

 人とのつき合いは難しい。新しい人との出会いがあると、どんな人だろうとか、気が合う人だと良いなどと考える。だから、初対面の場では緊張することも多い。以後長く付き合っていかなければならない人の場合は猶更だ。

 相手もそうなのだろうが、お互いに第一印象は大事だ。同じ職場で仕事をするにしても、相手が男性の場合は、仕事上の最低限度の関わり方をすれば良い、というスタンスで居れば良いが、女性だとそんな具合にもいかない。だから、ファッションやメイクにも目が行く。自分の趣味とは違い過ぎる服装やメイクをしている人には、この人とは親しくなれないかも知れないなどと考えてしまう。

 それから、人相というのがある。たまに見るからに怖い顔をしている人がいる。感情が出ているわけでもなく無表情なのに、怖い顔の人。男性の場合強面というのだろうが、女性でも怒っているような眉の形をしていると怖く見える。そういう人とは、当たり障りのない付き合いをしようと思うが、親しくなってみると、意外に優しい人だったりする。

 その怖い顔の人についてだが、その手の顔の人は結果的に得をしていると思う。何故なら、怖そうな人という先入観からスタートするので、ちょっとでも良い行動をすると、凄く良い人のように思われる。反対に、見るからに優しそうな人が同じように良い行動をしても、当たり前のことに感じるばかりで、凄く良い人とは思われないのではないだろうか。そればかりか、優しそうな人が少しでも冷たい態度をとると、とても悪い人のような印象を受けることもある。

 人となりを知るのに参考とするものの一つに血液型がある。昔から四つの型によって、性格を判断する方法などがある。しかし、それも一般的な傾向を知るだけで、人の性質や性格を決めるのは血液型ばかりではない筈だ。なので、飽くまでも参考程度にしかならない。それでも、人と親しくなる為の話のタネとして、血液型が会話を弾ませてくれる事もある。それに、自分と同じ型だと分かると、何となく親近感が湧いたりもする。

 日本人に一番多いのがA型で、私もその一人なのだが、特徴として挙げられるのは、ネガティブなことが多いような気がする。几帳面だとか、完璧主義者だとかはまだ良いにしても、小さいことを気にするとある。悪い印象を与えかねない神経質という言葉を使わないように、別の言葉で言い換えているだけのように思える。神経質はネガティブだろう。でも、それなら違うのかと言われれば、そのとおりなので仕方がない。要するに、何事にも丁寧に取り組むが、枠からはみ出せない性格のようだ。

 二番目に多いのはO型で、特徴としては大雑把や大らか、リーダーシップがあり、A型とは反対に小さいことを気にしないとされている。この特徴を自分の周りのO型の人に当てはめてみると、どれも当たっているように思えるが、中には特徴の違う人も居る。その人にとって悲劇なのは、大雑把で大らかに見え、リーダーシップもあるのに、小さいことを気にするという人。周りにとってはその人が、ちょっと見はO型の典型のように思えるので、多分小さいことを気にしないのだろうと思って接する。ところが、内心は細かい神経の持ち主だとしたら、これはもう気の毒な話になる。それならどうすれば良いのか。素人が考えるに、神経の細かさを隠さずに外に出して、周囲に分かってもらうことではないか。それを続けていれば、周りも分かってくれるだろう。そうして年齢を重ねるに従って、自分の中で見かけと内心が、うまく調和されていくのではないだろうか。私なども、O型の人は少々のことは気にしない、などと先入観に捉えられがちだが、その考えは改めなければいけない。

 三番目に多いのがB型だそうだ。いつ頃だったか、ハラスメントというのか、B型が迫害されていた時期があった。B型の特徴である自由な発想による行動が、ちゃらんぽらんな印象を与えるというので、私の周りではB型と聞くと、いい加減な性格の人という烙印を押してしまいがちだった。そうなるとB型の人も、自分がそうだと言いにくそうにしていた覚えがある。中には、血液型の話が出るだけで、不快感を露にするB型の人も居たほどだ。そんなB型だが、考えるよりも先に行動してしまう特徴が向いているのか、一流アスリートと言われる人達にこの型が多いようだ。有名なイチロー氏や大谷翔平選手もそうらしいので、人の見る目も変わってくるのではないだろうか。情報によると二人のスーパースターは、体育会系の人達にありがちな付き合いには、毅然とした態度で臨むことが多かったらしい。遊びたいとかお酒を飲みたいなどと考えていると、野球は上手にはなれないからと。まさに、周囲に流されないというB型の特徴と合致している。ちゃらんぽらんかどうか分からないが、日和見主義のA型にはちょっと真似できないことかと思う。

 典型的なA型である私の友人の中で、一番付き合いの長い彼女は意外にもB型だ。B型の特徴に、好奇心が強く行動力があるというのがあるが、その友人は全くその通りなのだ。A型の私とは全く反対のように感じる。私などは「石橋を叩きすぎて、疲れて渡れなくなる」タイプなのだが、B型の友人は何か目的を見つけると、一目散に突っ走った後に、「橋なんかあったかしら?」と思うタイプだ。着眼点や発想が全く違う。

 ある時、足を怪我して治療中の彼女から旅行の誘いがあった。完治まではまだまだ日数がかかるというのに、杖を突きながら電車を使っての旅行に出かけたことがあった。行きたい時に行きたい場所へ行かないと気が済まないらしい。何かにつけてそんな行動力のある彼女には、いつ会っても悩みらしい悩みがない様子なのが羨ましい。悩みがないというより、人が誰でも悩むようなことでも、それを解決する方法を考え行動することを優先するので、悩んでいる暇がないのかも知れない。A型の私などは下ばかり見て歩いているのに対して、B型の彼女は常に遠くを見ているような気がして、見習いたいとは思うが難しい。

 そんな彼女との初対面では、こんなに長く付き合えるとは思いもしなかった。メイクもファッションも自分とは全く違うタイプだったし、そのうえA型の自分とは全く違うB型の人と、懇意になれるとは思えなかったからだ。ところが、不思議なもので、親しくなるにつれて、お互いの好みが歩み寄って来たというか、いつの間にか服装なども似てきているのだ。どちらがどちらにと言うよりは、お互いが自分に無いものの良さを、相手によって認識してきているのかも知れない。長く友達でいるには、自分と同質であることの安心感も必要だろうが、全く異質であることによる発見も、良い作用をしてくれるような気がする。

 職場などである程度の期間一緒にいると、一人一人に対して、あの人はこういう人だとか、この人はこういう人だという人物像が大体出来上がってくる。血液型というものは正確ではないにしても、それを短期間でイメージさせてくれるもののような気もする。

 そのイメージを基に、お互いに気を遣ったり遣われたりしながら、できるだけ良好な関係を維持できるように日々生活している。

 

 


 











 


 

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[気になる点]  何となくクリックしたエッセイでした。  しかしながら読む気が失せました。  1〜2行しか読んでいません。  失礼ながらネット小説はお読みになった事はございますでしょうか?  改行や…
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