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05エルフの魔法、島から脱出

 足元に出現した魔法陣から鎖が伸び拘束されしまった。鎖は音を立ててきつく巻き付く。本当は痛いんだろうけど痛みは魔力に変換されていく。


「まさか、こんな島に古代の建物があったとは…」


 ゆっくり上から降りてくる男エルフ。キャストは、地下施設と私を見る。


「「援助者」達め…まぁいい。ここにある魔法道具マジックアイテムで使えそうなのは私の物に…奴らにはそこの女を渡せばいいか…」


 そういえばさっきも地上で「援助者」とか言ってたけど? あれか、この人たちのスポンサーでもいて、何か調べてるのかな? てか、私を渡すとか言ってるけど!?


「ゴーレムを破壊した強力な魔法から、魔力増大系のギフトと思ったが…脳筋の攻撃を受け無傷となると…物理系の耐久に特化特殊系のギフトか…ならば!!」

 

「もやし、てめぇ…」


 脳筋と言われて麻痺ているアイアンが呟いた。


 キャストが私に向け火の玉、雷の槍など魔法を連発してきた。

 鎖で拘束されている私は避けることも防御もできない。魔法は壁や床を破壊しながら私にも直撃したが魔法の攻撃は魔力へと変換された。


「何!? 私の魔法がっ!! くぅ!! パラライズチェイン!!」


 自分の魔法攻撃が無傷だったのがショックだったのか動揺している。

 私を拘束している鎖が光って電気が流れる音がした。あぁ、これ電流を流されてるんだ。

 魔力がかなり蓄積されていく。


「くぅ!? な、なんだぁ、お前のギフトはぁ!? 物理も魔法もどちらも無効化のギフトなど見たことも聞いたもないぞぉ!? 」


 まぁ、全ての苦痛を無力にするだけでなく魔力に変えるギフトだからね。

アイアンとキャストのおかげでだいぶ魔力が貯まっていた。

 今なら、ゴーレムたちをせん滅した特大ファイヤボールを10発以上は打てそうだった。


「くぅ!! わ、私の魔法がこんな、小娘ごときに…しねぇ、しねぇぇぇぇ!!」


 私に魔法が効かなかったことがよほどショックだったのか、目が血走って吠えた。

 私を囲んでいた魔法陣が不気味な黒色に変化した。


「お、おい!? おまえ、その魔法はっ!!」


「うるさぃ!! 特殊なギフトを持っていようが、死体でも奴らは文句は言うまい!!」


 黒い魔法陣が怪しく光った。けど、何も起きなかった。


「なぁ…なに…私の創り出した、即死魔法が…効かない、なんて…げほぉ、げほぉ!!」


 キャストはせき込みながら膝をついた。あぁ、あの黒い魔法陣は即死魔法かぁ…どうりで、アイアン(物理)とキャスト(魔法)の攻撃を受けた以上の魔力が貯まったわけか…

 この人、私を殺そうとしたねよ? 殺人はしたくないけど反撃していいよね?


「そろそろ反撃しようかぁ…てぇ、えぇぇぇ!?」

 

 施設が揺れ始め壁や天井が崩れ始めた。アイアンとキャストの攻撃のせいなの?

 とにかく逃げないと。どこかに出口がないか探していると私の頭上から天井の一部が落ちてきた。


 あ、私潰される…


 逃げる暇もない。まぁ、つぶれても痛みは魔力に変わるからいいか。そう思いあきらめていたら。銀色の鉄の塊が私を守ってくれた。


「え? ま、魔装?」


 私を守ってくれたのは、さっきまで錆びて置かれていた魔装だった。

 だが、今は銀色に輝き生まれ変わっていた。

 魔装は落ちてきた天井の一部を素手で破壊した。そして、胸の部分を開き人一人は入れそうなスペースがあった。


「もしかして、乗れってこと…もしかして、ギン。あなたが魔装を動かしてるの?」


 魔装が数回うなずいた。崩壊がだんだんひどくなっていき、急いで魔装の中に入る。

 

「ええと…もう、なるようになれぇ!!」


 操縦方法などわからない。とにかくゲームで説明書なしでやってきた感を頼りに手足を動かす。なんとか歩くことができ、麻痺しているアイアンと苦しそうにしているキャストをつかんだ。


「くそぉ!! 放せぇ!! この野郎!!」


「こ、この…何をする、きだ…」


 両手につかんでいる二人が騒ぐが無視した。ギンに上まで飛べるか? と、聞くと私の目の間にスクリーンが浮かんだ。そして私から魔力が魔装に勝手に流れると背部から風の音が聞こえそのまま上に飛んだ。


「ちょ!? くぅ!!」


上から降ってくる瓦礫を左右に避ける。スクリーンには瓦礫の回避方法が矢印で示されそのとうりに操作した。このスクリーンはギンに持っていかれた「解析の眼鏡」(アナライズグラス)だろうか? 何にしても、これのおかげで回避できる。このままいけば脱出できる。と思っていたら、地上にあった建物が落ちてきた。


「う、うそぉ!? くぅ、こうなったら…ギン!! 攻撃よぉ!!」


 アイアンとキャストの二人を左手で抱え、右手を落ちてきている建物へ向ける。

 右手に銀色の液体が出現し、液体はライフルの形になる。ライフルの銃口にさっきアイアンとキャストから受けたダメージの魔力を込めて引き金を引いた。


「いっけぇ!!」


 銀色の巨大な閃光が建物を吹き飛ばし空のかなたまで伸びていき、二人の襲撃者を片手に抱えた私は地上へ上ることができた。


「はぁ、はぁ…し、死ぬかと思った…」


いくら痛みを感じないとは言え、挟まれたりして動きを封じられればそのまま飢え死にして詰みだ。また死んでしまうのではないかと恐怖で心臓がバクバクだ。

そのせいで気が緩んで左手に抱えていた二人を放してしまった。


「…」


「この…てめぇ、なんでアタシらを、助けた…?」


 無言で睨んでくるキャストとまだ麻痺しているアイアン。アイアンは殺そうとしていた私に助けられたのが疑問なのか聞いてきて私は…


「そんなの決まってるよ…死ぬ時ってすごく痛くて嫌だから…」


 前世で頭を鉄パイプで殴られた痛みを思い出して告げた。頭が割れて全身が冷たくなっていく感覚はもう味わいたくなし、誰にも味わってほしくない。


 海の方にゲームで見かける木製の船が見えた。船から小舟が出てこっちに向かってきてる。多分、この二人に仲間だろう。このままここにいても良い気がしない。

 魔装を飛翔させ、そのまま空に逃げる

 

「よし、逃げよう」


たった一週間だけど、転生して初めて目覚めた島を後にした。


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