表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/161

第五十ー話

屋敷の自身の部屋に運ばれたルイーナは、目が覚めた後もベットから降りようとはしなかった。

それどころか毛布を頭までスッポリと被り、悶えていた。

「(何で??何で攻略対象キャラがあんな所にいんの?!

ルーチェとアルバが入学してから出会うんだろ?!

その前のエピソードには出ないはずじゃないの??!!)」

枕を抱き寄せ顔を力強く押し付けてみたり胎児のように丸まってみたり………。

目が覚めて、昨夜の出来事と気絶する前に知ってしまった出来事を脳が理解したわ良いが、心の方がついて行けていなかった。

多少のズレはあったものの、それでもルイーナがルイーナになる前の前世の記憶にある通りにストーリーは進んでいた。

過去に出会ったエピソードやゲームの主人公と過去に出会っていたような事を仄めかす描写は、ヒロインと王太子であるオスカー・バージルか悪役とカイル・ダミアンの両名しか無かった筈だ。

他の攻略対象キャラに攫われたり捕まる等といった過去はなく、幼い頃から才に溢れているか家族関係ら辺の事くらいしか無かった。

「(俺がいたからストーリーに変化が出た?

…………いや、だとしてもあの二人があのまま実験はなる物をされればゲームの終盤近くでその過去が暴かれるだろう。だってそうしなければストーリー的に盛り上がりに掛けるし、過去の出来事を入れた意味がない)」

どれだけ考えても考えた分だけ痛む頭を抑え、より一層体を丸め毛布に包まるルイーナ。

そしてルイーナが目覚めてからの長い時間をベットから降りず毛布の中で悶ていれば、ルイーナの耳に自身の部屋の扉を叩く音が入ってきた。

だが、ルイーナはベットから降りずにそのまま無視を決め込んだ。

暫く立って、部屋にはベットから降りず毛布の中で悶るルイーナが目元まで被っていた毛布を下げた。

そしてルイーナの意思とは裏腹に、毛布はルイーナの手から離れていった。

「ルイーナ様、起きたのなら呼んでって言ったでしょう?」

「…………何故いる?」

「起きたのに俺達を呼ばない主を心配して来た貴方だけの部下にかける言葉がそれなの?」

「えぇ…そんな不服ですって顔されても」

「まぁただ単に面白そうだったから来たんだけど」

「おいぃ………」

ルイーナから毛布を剥ぎ取った張本人であるジュラルドは、唇を突き出し頬を膨らませて拗ねたような表情を浮かべていたが、その口から放たれた面白がるような発言に、ルイーナは渋々起き上がってはガクリと項垂れた。

「ロベルト君、ルイーナ様も起きたし君も入っておいでよ」

「えっ、ロベルト?」

「………失礼します。ルイーナ様、体調はいかがですか?」

ジュラルドの言葉を聞いて、彼が顔を向けた自室の扉の方を向けば、その扉の先からトレイを持ったロベルトが部屋へと入って来た。

どうやら先程のノックは彼だったようだ。

「大丈夫。もうすっかり良くなったよ」

「それは良かった。フルーツの盛り合わせを持ってきたんですが、お食べになりますか?」

「ありがとう。頂くよ」

ロベルトの持っていたトレイにはリンゴやブドウ、桃にナシ、イチゴにミカンと言った色とりどりの様々な果物が乗った皿が鎮座していた。

部屋に備え付けられている椅子に座り、早速フォークで赤く色付いたイチゴを口に入れれば、咀嚼する度に甘酸っぱく瑞々しいイチゴの味が口に広がり喉を潤す。

「美味しい」

「喜んで頂けて良かったです」

次々と皿に盛り付けられた果物を咀嚼していれば、コトリとルイーナの前に紅茶の入ったカップが置かれた。

「それと、お目覚めになってすぐで申し訳ありませんが陛下より次の依頼が来ています」

「………内容は?」

「はい。前回捉えた者の中にいた何かしらの研究員の男は他国の間者でした。

そしてその者を尋問した所、この国で他国の間者を招き入れた貴族がいるそうです。

名前も顔も男は知らないらしく情報は持っていないらしく、今回の依頼内容としては他国の間者を招き入れた貴族を捉えろ。との事です」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ