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日本は異世界で平和に過ごしたいようです  作者: 一般的なミリオタ
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第54話

海上警備行動が持ち回りの閣議によって承認されたことから、日野防衛大臣から自衛艦隊などの海上自衛隊の各司令官と航空自衛隊の航空総隊司令官あてに、海上における警備行動に関する海上自衛隊及び航空自衛隊行動命令が発令された。


これの発動にあわせて、海上自衛隊では鹿屋航空基地からP-3C・P-1が4機緊急発進した。兵装に、3機のP-3Cは対潜爆弾を、P-1は相手が軍艦と推測されることから、対艦誘導弾の91式空対艦誘導弾を8発装備して発進した。

併せて航空自衛隊では築城基地の第6飛行隊から、F-2が2機スクランブル発進した。名目上スクランブル発進とはなっているが、実態は上空偵察とすでに現場に到着済みんのE-2Cや哨戒機等の護衛にあたるためである。


一方首相官邸では緊急の国家安全保障会議を開いた。

出席者は、首相・内閣官房長官・外務大臣・防衛大臣の4大臣の他に、国土交通大臣や統合幕僚長、海上保安監も参加した。


「ではただいまより臨時国家安全保障会議を始めさせていただきます。まず状況説明をお願いします」


これに防衛大臣が応答する。


「はい。ではまず16時48分にパトロール中の海保の巡視船おおみが不審船団を確認。すぐさま海保第7管区に伝達されました。その後当該船団に軍艦と思わしきものが確認されたとの一報から、17時01分に防衛省に通達が来ました。

防衛省では初動対応として現場海域周辺を哨戒飛行中だった哨戒機を急行させて情報収集をするとともに、佐世保基地の護衛艦を2隻緊急出航させました。また、海上保安庁も巡視船艇の緊急出航と、航空機の派遣を行っております」


ここで、首相が疑問を呈す。


「その船団ってどこの国の船かわかりますか?」

「えー。申し上げにくいのですが、巡視船からの無線で巡洋艦と思わしき船がバナスタシア帝国に配備されている駆逐艦と同型と推測されます」


防衛大臣の応答に統幕長が続く。


「私は陸の人なので海幕の方に照会したのですが、駆逐艦に搭載されている主砲と副砲の配置や煙突などの構造物が同一だそうです」

「なるほど。では日野君続きを言ってくれ」

「了解いたしました。その後巡視船おおみが退去命令の警告を発しながら当該船団に接近。しかし18時50分に巡視船後部に被弾をし、おおみは正当防衛による射撃を開始しました。そして18時52分には海上警備行動が発令されましたが、巡視船おおみが2度目の被弾を受け、18時56分に沈没しました」

「何!沈没しただと!船員は大丈夫か?」

「不明です」


首相の問いかけに防衛大臣は暗いトーンで答えた。

そこに、秘書が入ってくる。日野に何かを耳打ちする。


「有野さん、追加で現場周辺に向かっていた哨戒機から、当該船団より西に100Kmほどの地点に新たな船団を確認したとのこと。数は倍の40隻ほどに上るとのことです」


有野総理は言葉を失った。その代わりに外務大臣が答える。


「有野さん、これ防衛出動も視野に入れないといけませんよ」

「そうだ...な。日野君はこの状況をどう見る?」

「バナスタシア帝国の反乱と考えるのが妥当ですかね」

「だよな。至急在オルスター王国大使館に連絡を入れてくれ。あとバナスタシア帝国内にいる邦人のリストアップも頼む」


その後政府は緊急の記者会見を行い、現在発令中の海上警備行動を防衛出動に切り替える可能性などを説明、また船団の写真なども公表した。




在オルスター王国日本国大使館

「本国政府から緊急連絡が入りました」


大使館員が特命全権大使にファックスを渡す。大使は眼鏡をはずしてじっくりと紙を眺める。


「まじですかこれ?とりあえずバナスタシア帝国にいる日本人を調べ上げてください」

「了解いたしました」


ここ、在オルスター王国日本国大使館はバナスタシア帝国の業務も管轄している。まだバナスタシア帝国の大使館は完成していないため業務を開始していない。というか、オルスター王国の大使館は既存の施設を借り上げて使用しているが、バナスタシア帝国の大使館は一からの建造となっている。理由として、都合のいい立地に建物がなかったり、建物自体が耐久性に難があると判定されたためである。


「リストアップ完了しました!」

「該当者は何人でした?」

「167名です」

「うーん。現状で連絡が取れそうな人に連絡を。あとリストを外務省にすぐにファックスしてくれ」

「分かりました。あとひとつ気になる点が」

「なんです?」

「海上自衛隊の調査船がバナスタシア帝国の港を調査中ですね。帰港は来月となっています。あと、物資輸送船が帰港中です」

「それでは追記しておいてください。多分自衛隊の方でも認知しているでしょうがね。両船とも所属は自衛隊でしょう?」

「いえ、輸送船は民間の船です」

「え?」

「まずいです。おもいっきり帝国の領海内です」

「急いで連絡をしてください。なんとしても日本人の命を守るのです」


その後、日本政府からホットラインを通じて今回の襲撃の事実確認が行われたのだが...

コロナウイルス怖いっすね。マスクのストックは確保しといてよかったと思ってます。


なんやかんやでいつものペースで投稿できました。やったね。

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新作の小説です。恋愛物ですが、よろしければぜひ。

通り魔から助けた美少女が隣の席になった話。
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