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顔じゃありません  作者: ニビル
第二章 外
23/26

牧村牛尾菜 

逃げるように店を出て車に乗り込み、実習の説明を受けた。

 かつて人類は文明が発達して、働きもせず、享楽に耽り堕落していた。それに十二の神々が怒り、天罰として大洪水を起こし文明を一掃した。人類は反省し、『お金』を稼ぐこと、神々が推奨していた『飲む』ことを重要視することになった。それは現代にも『実習』の授業として受け継がれていて、金を稼ぐことを特に神聖視する世界感で本来なら働かなくても国から補助金で働かなくても暮らせる男も働いているそうだ。そりゃあないぜと思う。確かに男性が働いてる姿を何度も見ていたが別に働くのが好きな人間もいるだろうなとしか思ってなかった。先輩の発言を聞いても俺は一切働く気はないし、俺一人くらいなら働かない選択をしてもいいだろうと自分に甘える。

 

 とても気になってた神はいるのかと聞くと、神の血が混ざる【不老不死】の祝福を持つ一族が現存しているのが証拠らしい。その女は洪水伝説の生き証人で6000歳以上あるそうだ。他にも神から与えられた特別な祝福持ちがいるのも証拠だそうだが。それが証拠なのか?それと先輩に「黙っていてごめんなさい」と謝られた。牧村(まきむら)牛尾菜(しおで)と名乗り、何で謝るのか聞いたらどうやら先輩は俺の髪を切ってくれたゴスロリ衣装の女子だった。顔が似てないこともないけど明らかに違うぞと反論したら【変身】の祝福で姉に変身していたからだった。元のゴスロリ姿に戻ってもらったら納得した。

 

 ムカついたから初めから牛尾菜のことには気づいていたぞと余計な事を言ってしまった。騙されたみたいで悔しいじゃん。牛尾菜はやはりダーリンはうちの事を……とごちゃごちゃいいだした。俺は店の出来事で疲れたのか欠伸が出た。

 

 「ダーリン、もしかしてうちと密室空間に二人きりしかいなくて緊張して疲れてるー?」

 「いや、そんなことはないけど……」


 何だ。こいつ急に体を寄せてきたぞ。近いって。

 

 「御眠(おねむ)なの?家近いから一緒(・・)にお昼寝しましょ?今日は誰も家にいないし……うちと二人っきり」

 

 ちょっつ、この女今度は俺の膝に手を置いてきたぞ。何が目的だ。牛尾菜は可愛い子だと思うけどそういう気分でもないんだ。俺が黙っていたのを肯定と勘違いしたのか。より手の圧が強くなっている気がする。


 「お昼寝……一緒に……いいね?」

 

 もう逃げられないと思い覚悟を決めたら車が勝手に止まった。故障か。車は今まで不調は感じず、燃料も十分にある。車の液晶画面を見ると「緊急男性保安条例により」緊急停止されたみたいだ。


 「九紫式一小型無人機……配備されたとネットで噂にはなっていたけど。まさか、うちのダーリンは……」

 

 一人で納得するな。九紫式なんだって。牛尾菜……面倒だゴスロリは俺から離れて前を凝視していた。俺は前方にメタリックな小型無人機(ドローン)がいた。俺は周りに聞かなかったが俺の周りに四六時中小型無人機が待機していることは知っていた。多分男性の警護的なものだと思う。男が一人で比較的安全で外に出れる理由のうちの一つだろう。しかし、俺が気になるのはこの小型無人機が銃器で武装していることだ。俺の身を守るための措置だと思うがゴスロリを撃つことはないと思うが何があるかわからん。急いで窓を開けて「俺は大丈夫だ。これは実習の授業の一環だと」適当に答えたら上空に消えた。冷や汗をかいたぜ。

 

 その後黙ってしまったゴスロリを家に帰して、俺はゴスロリに聞いた話を反芻しながらドライブに繰り出した。





 ▲




 ダーリンと喫茶店でケーキを食べながら牧村牛尾菜は1週間前の運命の出会いを振り返る。

 メダルゲームコーナーに、一見女に見間違えるような容姿をした長髪の美少年がいたこと。彼を見た瞬間に牧村牛尾菜の心が奪われる。牛尾菜と彼の目が、合うが胸元の『認識票』(ドッグタグ)には一切見る素振りがないことに驚いた。男にモテるのは容姿()や学歴が当然いいことにこしたことはない。何より一番大事な要素が『お金』持ちであるということ。その為、『認識票』の色で『年収』を一目見て分かるように区別している。男が女を見る基準に選ぶのが『お金』を稼ぎ続けることとすれば、女が男を判断する要素は何か。男の数が少ないので男というだけで人気はある。それはそれこれはこれとして。当然として女も男を選ぶ要素が一つある。女が男を選ぶ条件に『お金』は求めていない。性別が男というだけで国からお金が支給され、採用条件も女と男は違う為、給料も並みの女よりも数倍貰うのが普通だからだ。普通に働く女に、男は見向きもしない。

 では逆に女が男に最重要視するの点は何か。中身も大事だというがそれは建前。本音は、『若さ』であり、男の『顔』が優れていることが条件である。ただでさえ貴重な男の中から更に、『顔』が優れているとなると、幻のような存在であり、もしそんな男がいたら女から絶大な人気がでる。よほど『お金』がないと恋人になることなど不可能に近い程にといえば分かるだろうか。逆にお金さえあれば美青年でも恋人になるとこができる。


 でも彼は牛尾菜の最低ランクの【真っ白】の『認識票』(収入ゼロ)の証を見ることがなかった。中学生くらいから小遣い稼ぎをする子や、親のお金の力で収入を稼ぐ子もいるのでタグの色も最低色から変わる子もいる。


           ダーリンの髪の毛は妻のうちが切る。



  

 ダーリンの一部(髪 の 毛)をオークションで出品したらみずきという人物に1億円で売れた。それからダーリンに連絡が取れなくなった。

 ダーリンの車に仕掛けた発信機から、ダーリンは姉が実習で働いているゲームセンターに行くようだった。憧れの人物に【変身】出来る力で姉にお願いして仕事を変わってもらった。

 ダーリンと再び会って、話すだけでどうにかなりそうだけど我慢した。喫茶店で他の女と親しそうに話したときも必死に我慢した。二度目のダーリンの車に乗せてもらって、我慢できなくなった。 

 小型無人機に邪魔されたがそれはもういい。

 

 




 「ダーリンはうちのものだ。絶対に誰にも渡さない」

若い男だけで誰でもモテる世界観です。

優しくすると……?

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