プロローグ
初投稿作品です。読み辛いと思いますが、読んでみてください。
「ここは…どこだ?」
見知らぬ所で目を覚ました俺は、回りを見回しながら呟いた。
すると、
「ようやく起きたか!」
後ろの方から聞こえてきた声に振り向いてみると、そこには幼い女の子が腕を組んで立っていた。
「えーと…君は…だれ?名前は?」
そう言って初対面?の幼女?のいる方に体を向けた俺は、他にもいろいろと聞きたいことがあったから、質問をしようとしたが、
「それはこっちのセリフじゃ!お主の方こそどこのどいつなのじゃ?いきなり妾のいる空間に現れたのじゃからお主の方から素性を早く話すのじゃ!」
高圧的な態度でそう言った少女に俺は少し困りながら言った。
「えっと…俺の方からかよ…まあ、いいか。俺の名前は神木龍太だ。これでいいか?」
「よかろう。妾のことはダイアと呼べ。そして妾はエターナルという世界を見守っている"女神"なのじゃ!」
「は?」
あまりに予想外の言葉に驚きの表情を出して「女神?」と言葉に出てしまい、この女神と名乗ったダイアは小さな笑みを浮かべて頷いた。そして、更に言葉を続けた。
「更に、今いるここは神界といって、神々の住んでいる空間の一つでもある。」
どやっ!といった顔でこちらを見る女神に対して、
「ちょっと待て!神が住んでいると言ったな?ならどうしてそんなところに俺がいるんだ?」
確かに俺は、普通の一般人とは少し違っていたかもしれないけど、間違っても神様とは何も関係がなかったはずだ!
「それについては…おそらくじゃが、お主がすでに現世では死んでいることに何か関係があるのかも知れないな?」
「はあ?死んでいる?俺が?」
「そうじゃ。その証拠に今のお主の体をよく見てみよ。」
ダイアに言われて、俺は今まであまり見ていなかった自分の体を注意深く見て気づいてしまった。
「透けている!!」
俺の体全体が薄く透明のような状態になっていた。
「今のお主のような状態を、精神体と妾は呼称しておる。一応、他にも呼び方、別名もあるが、肉体がない、いわゆる魂=精神だけの状態じゃからのう。」
俺は今、自分の状態がどうなっているのかを聞かされたが、受け入れることが出来なかった。それは、自分の記憶を思い返してみてが、事故にまきこまれたことや、病気で入院した記憶がないからだ。
だから、「なんで俺は死んだ?」と俺は答えを求めるようにダイアの方を見て言った。
しかし、ダイアは「知らん!」と答え、「死んだ理由が分かったところであまり意味がないからのう。」と続けて言った。
(ふざけるな!)そう俺がダイアに言おうとした瞬間、ピカッ!と自分の右手から強い光が発生した。
光は次第に弱くなり掌の上に円形の模様が浮かび上がっていた。
円形の模様を見たダイアは、驚いた表情を顔に出して、俺に近づいてきた。
「その刻印は…やはり、妾の刻印と全く同じものじゃ!」
「刻印?それはなんだ?どうして俺に出てきた?」
そう言う俺を無視してダイアは一人で考え込んでいた。
「なぜ妾の刻印が出てくる?…そうじゃ!確か、つい最近妾の刻印が必要になったことがあったはずじゃ!あれは確か…」
そして、ハッ!と何かを思い出したようで透明の板(キーボードのような操作盤?)を出し、それを操作し始めた。
更に集中した様子のダイアを見て、俺は、諦めて、一緒に出てきたであろう大量の画面?に映る、知らない文字の列が上から下に流れていくのをしばらく眺めていることにした。
数分後、
「あった!やっぱり!お主はニホンジンで間違いないな!」
ダイアは、俺に確認するように言った。
「それがいったいどう関係しているんだ?」
そういえば、さっきは名前しか名乗ってなかったことを思い出していた。
ダイアは、それに答えるように言った。
「そもそも、刻印というのは、妾たち神が自身の力を使うときに必要な媒介、空間との接点に必要なものじゃ。そして、お主は本当なら、約1ヵ月後にこちらの世界で行われる勇者召喚に巻き込まれる形で、ニホンとかいう国からこちらの世界に来る予定だったのじゃ。」
「は?勇者召喚?」
「そうじゃ。勇者召喚についての詳しい説明は面倒じゃからしないが、お主は元々こちらの世界に来る予定だったのじゃ。たぶん、今ここにお主がいるのは、こちらに召喚される前に死んでしまったことと、妾の刻印の力のせいじゃろう 。」
「ちょっと待ってくれ!」
そう言って俺は、今まで聞いてきたことを、思い出しながら考えいく。俺が死んでいる?(実感はない)ことや、神界という場所にいること、その原因は、目の前にいる女神の力と、勇者召喚にあること。
考え続けていた結果、
「ああ、もう!俺はこれからどうすればいいんだ!」
気づけばそう叫んでいた。
すると、ダイアは、俺の叫びに答えるように言った。
「そうじゃのう…お主はすでに、こちらに来ているのじゃから、 もう向こうの輪廻には戻ることは不可能じゃ。そうなると…よし、決めた。お主がここにいるのは妾のせいでもある。じゃから、これからお主を妾の見守っている世界に転生してやる。」