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23.王の依頼

 ユヅキ達は、応接の間で四人、テーブルを囲み座っていた。



「それで……。なんでレイムがここに居て、俺たちが呼び出されているんですか」



「ふむ。実は、ユヅキ君達に頼みたいことがあってな。そろそろ着く頃だろうと兵には情報を集めてもらっていたのだよ」



 ここまで来たら断ることも難しいだろうと、ユヅキも大人しく話を聞く。

 ミカは相変わらず、時折レイムを威嚇しているが……。



「三の国へと向かう途中に、魔の森という森が広がっているのは知っておるか? そこで最近、死霊系の魔物が活発になってきておってな。それの調査と討伐を依頼したいのだ」



「死霊系……ですか。確かに通り道みたいですけどね。ギルドに依頼という形ではダメなのですか?」



「普通の魔物ならそうするところなのだが、死霊系の魔物は物理攻撃が通らない特性があってな。並の冒険者では歯が立たないのだよ。そこでレイムを呼び寄せたのだが、流石に彼女一人では荷が重いと思って、君を待っていたんだよ」



「Aランク冒険者、でしたっけ? でも、俺はまだCランク。ミカなんてDランクですよ?」



「オーガを一人で討伐できる、CとDランク冒険者、だったかな?」



 出来れば国からの依頼など回避したかったのでシラを切ってみたユヅキだったが、既に知られていたみたいでサラリとかわされてしまう。

 元々本気で断れるとまでは思っていなかったため、素直に依頼を受けるしかなさそうである。



「わかりました、お受けしますよ。それで? レイムも同行するのは決定事項なのですか?」



「そんなに嫌がらなくてもいいじゃないー? 死霊系には魔法がよく通るのよ。伊達にAランクまで上がってはいないわよー?」



「別に嫌がってはいないが……。うちのお猫様がご機嫌斜めなモンでね」



「ふしゃーー! にゃぅ……。でも、死霊系相手なら私は役に立てませんし、仕方ないです……」



 レイムが嫌いなわけではないが、自分に無い魅力(おっぱい)でユヅキを誘惑してしまいそうなレイムに、ミカはヤキモチを妬いていた。

 ともあれ、話は纏まったとばかりにユヅキは席を立つ。



「さて、それじゃあ向かうとするか。レイム、Aランクのチカラ期待してるぞ」



「ご期待に添えるように、努力致しますわ」



「すまないな、ユヅキ君、ミカ君。死霊系の魔物が街に入り込めば大惨事になる。レイムも、頼んだよ」



 レイムを仲間に加えたユヅキ達は、イリス王に一礼し、城を発つ。



 ーー



「さて……と。とりあえず魔の森に行かないと話は進まないな。さっさと攻略してしまうぞ」



「頼り甲斐のあるお言葉ねー。ミカちゃん、アタシは近接は全然だから、守ってねー?」



「が、がんばります。でも、Aランクだなんてレイムさん、そんなに凄かったんですね……」



「あらぁー。あなた達ならAランクなんてすぐよ、きっと。がんばりましょー」



「また王に目を付けられたら堪らんからな。俺はCランクから上げたくない……」



 今日はため息の多い日だなと、再びため息をつきながらユヅキは魔の森に向かって歩き始めるのであった。





 ーーえーらんくのまほうつかいがなかまになったーー

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