EP5 武器と精霊
今回彼らは武器を手にします。
真が武器庫へ向かっている頃・・・
「武器のひとつひとつ全部に違う精霊がいるんだよね?」
「そうらしいな。不思議なものだ」
「・・・」
「どうした?ツキコ」
月子は一つの剣を見つめている。
「・・・私、これにするね」
そう言って月子は二本のロングソードを手にとった。
柄に何か文字が刻んであるだけの地味なものだった。
「・・・」
そして黙り込んでしまった。
「・・・?どうしたんだろう・・・ま、いいか。私は・・・」
武器を選ぼうとしたその瞬間に一つの槍に目がいった。
これといって特徴もなく一見ただのどこにでもある槍のようだったがなぜかそれに心引かれた。
そして、気がつくとその槍を手に取っていた。
その瞬間意識が遠のいた。
気がつくと何もない真っ白な空間に立っていた。
目の前には椅子が二つ。
一つには黒髪黒目の女の子が座っていた。
「こんにちは。ミーシャ・レイフォンス。座って」
椅子に座るよう促してきたのでそれに従い座った。
「・・・誰だ?ここは一体・・・」
「ここは精神の中の世界。所謂心の中」
「精神の中の世界・・・?」
「そう。それから私はあなたが手に取った槍に宿っている精霊。名前はない」
「では、なんと呼べばいい?」
「あなたが決めて。それが私の名前になる」
「じゃあ・・・レムでいいか?」
「うん。じゃ、この紙にあなたの名前と私の名前を書いて。それで契約終了」
「それだけでいいのか?分かった」
そして
「書いたぞ」
「じゃ、あとは血判。先に私から」
そう言うと、目の前の黒髪黒目の女の子・・・レムはどこからかナイフを取り出し自分の指を浅く切り、血判を押した。
「次、あなたの番」
やはり痛かったのか涙目になりながらもナイフを渡してくる。
そして私も血判を押す。
「これで契約完了。やっと外に出れる」
「どのぐらいここにいたんだ・・・?」
「確か5000年ぐらいだったはず」
そしてまた意識が遠のいた。
「んむ・・・」
元の場所に立っていた。
変化といえば目の前で真が武器を選んでいることと、月子が起きていることぐらいだった。
side out
「どれにするかねぇ・・・」
現在武装吟味中。何にしよう。アサルトライフルとかないかな・・・。
「・・・ムッ」
手にとったのはアサルトライフルとかではなく刀だった。鞘からその刃を出す。
「ほぉ・・・」
ひと目で分かる。こいつァいいものだ。
すると
―システムに障害発生。システム、一時停止―
「ま・た・・か・・・」
次に目を覚ますととんでもなく殺風景なところだった。何もない。
比喩とかじゃない。マジで何もない。あるのは座布団と机のみ。
こりゃあれだな。精神世界みたいなノリだな。
・・・ん?
「こんにちは」
・・・訂正。和服幼女1名追加。
俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない
俺はr「大丈夫です。あなたはロリコンじゃないです。私の姿が偶然これなだけです。落ち着いてください」
心を読まれたッ!?
「精霊なんでこれくらい出来て当たり前です」
また!?
そしてなんやかんやありまして。
「じゃ、よろしく。斬」
「よろしくお願いしますね。ご主人」
「それにしてもなぜ和服?」
「私の趣味です」
「そうか」
「そうです」
「それはそうとそろそろ時間だな・・・」
そう俺が呟くのと同時に俺の意識が途切れた。
「・・・はっ!」
どうやら刀持ったまま眠っていたようだ。危ない危ない。
目を開けると、月子の顔が真正面に。
「うおぅ!?」
突然のことに俺が驚くと月子も肩を跳ね上げ驚いた。
しばらく俺が硬直しているとそこにメルさんが入ってきた。
「選びましたね?じゃ、次に魔力を測るのでこちらへ」
そう言ってメルさんは俺たちを連れまた違う部屋へ向かう。
TO BE CONTINUED ⇒
ちなみに真はマジでロリコンじゃないです。