宣告…
健也は悠の母親から全てを聞いた。
言葉が出なかった。
みさとが子供好きだということは知っていた。
みさとはデート中でも小さい子を見ると優しい顔になっていたからだ。
でも健也は信じることができなかった…
健(自分を犠牲にしてまで…)
だからと言って2人のこともみさとのことも責める気にもなれなかった。
みさとが守りたいと思ったのだから…
それから毎日健也は病院に通っていた。
みさとの両親は大阪にいるのであまり来れなかった。
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みさとが病院に運ばれてから1ヶ月がたった。
まだみさとの意識は戻らない…
看護士「松山さん、ちょっといいですか?」
健「はい。」
健也は医師の所へ呼ばれた。
医師「坂元みさとさんのことですが…もうあれから1ヶ月経ちます。僕も驚いたんですがね…まさかあれだけの怪我をして1ヶ月間ももっているなんて…」
健「はぁ……」
医「言い辛いんですが…もうそろそろ覚悟をしていただいた方が…」
健「それは…つまり……」
医「はい。これから意識が戻る確率は極めて少ない。もし戻ったとしても…何らかの障害が残る可能性が高いです。」
健「そうですか…」
医「ご両親には先程連絡致しました。」
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健也はどうしていいかわからなかった…
最愛の人がもうすぐ居なくなるかもしれないという事実を信じることができなかった…いや…信じたくなかったのだ…
自分が彼女の意識が戻ることを信じてあげなければ、彼女は本当に居なくなってしまうような気がしたのだ…
健也はみさとがまた元気になることを信じようと決めた。
登場人物の紹介が遅れてしまってすみません(^_^;)
坂元みさと
(意識不明中・高3・大阪人)
松山健也
(みさとの彼氏・高2・静岡出身)
北野悠
(みさとが助けた男の子・5才)
北野小絵
(悠の母親)