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目…

み「みんな帰っちゃったんや。」

健「そうだな。」

み・健(…気を遣わせちゃったな…)


それからみさとと健也は今みさとが思い出したばかりの思い出を話した。

何時間が過ぎただろう…外はすっかり日が暮れていた。

み「健也、もう暗いし帰った方がいいんじゃない?お母さんも心配するやろうし…」

健「大丈夫。母さんには連絡しといたから。」

み「何て連絡?」

健「もちろん…今日は病院に泊まるからって。思い出したばっかりなんだしそばに誰か居た方がいいでしょ?」

み「ありがとう…!」

みさとは健也の心遣いがとても嬉しくて笑顔でそう言った。

健「みさとが寝るまで起きて隣に居るからね!」

み「ありがとう!ごめんな…」

みさとは健也の心遣いは嬉しい…でもそれが健也の重荷になってしまうことを一番恐れていた…

みさとが目を覚まさなかった1ヶ月の間ずっと健也に心配をかけていた…意識が戻ってからも気を遣わせてしまっていたのではないか…

みさとはいろいろな不安を抱えていた。

みさとは知っていた…

健也が時々寂しそうな…切なそうな…そんな目で自分のことを見ていたことを…

あの目にはどんな理由があったのか…

何か深い意味のありそうな目だった…だから尚更みさとは気掛かりだった…

どんな理由だったにせよ、いい理由な訳がない…

そんなことを考えているうちにみさとは眠りについた…

健也はそっとみさとに布団をかけ、優しく髪を撫でてキスをした…

その後、しばらく健也はみさとを見つめていた…

その顔はとても優しい顔で愛しさに満ちていた。

だがその目の奥に、どこか寂しそうで、今にも泪が流れそうなほどの切なさがあった…

みさとが何度か見た顔はその顔だった。

しかし明日、みさとがその目の本当の理由を知ることになるとは思ってもみなかった。

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