電話…
今日は8月8日、みさとはいつもと変わらぬ朝をむかえた。
だが彼女は少し気持ちが沈んでいた…
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8月7日 午後8時
みさと「えーっ!明日あかんようになったぁ!?」
みさとは信じられないとばかりに驚いた声を出した。
健也「ごめんな…。試合が入っちゃって…」
健也は申し訳なさそうに言った。
み「だって明日は…」
健「本当にごめん!近いうちに埋め合わせするから今回だけは許して!!」
み「もぉ…わかったよ。今回だけは許してあげる。試合頑張ってな!」
そう言って彼女は微笑んだ。
健「ありがとう。じゃあね…バイバイ」
み「うん。ばいばい」
みさとは電話を切り、呟いた
「もぉ…しょうがないなぁ…」
そう呟く彼女の顔は言葉とは裏腹に優しい顔だった。
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(ほんまやったら今頃健也と…)昼食を友達のあやと食べながらみさとは思っていた。
浮かない顔をしているみさとにあやは
「今日は無理でもまた埋め合わせするって言ってたんやろ?」
と慰めの言葉をかけた。
み「そうなんやけどさぁ…今日は大切な日やったのにさ…」
不服そうにみさとは言った。
健也に悪気がないことも、大事な試合だということもみさとはわかっていた。
だから許したのだが、やはり会いたかったという気持ちが強かったのも確かだった。
み「やっぱり私行ってくるわ!試合なら夕方には終わるやろうし…」
あ「えっ!?今から!?」
あやは驚いたがすぐにみさとの気持ちを察して見送った。
みさとは急いで新大阪に向かった。
新大阪に着き静岡までの切符を買い、急いで新幹線に乗り込んだ。
彼に会いたい…ただそれ一心で……
午後5時過ぎ
――――静岡に着いて、みさとは新幹線から降りた。
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ちょうどその頃健也の試合が終わった。
(コーチも勝手だよな…前日まで試合のことなんて言わなかったのに…)
健也は頭の中で文句を言いながら静岡駅に向かって歩いていた。
その時電話がなった。
健也は期待して携帯を見た…
(みさとだっ!)
健也は嬉しそうに電話に出た。
健「もしもし、みさと?」
『もしもし…』
健也は驚いた…無理もない…男の声だったのだ…
健「……えっ…!?」
普通なら浮気と考えるだろう。
しかし健也は嫌な予感がした…もうみさとに会えないようなそんな気がした……
男『あの…もしもし?松山健也さんですか?』
健「そうですけど…」
男『警察です。実は………』
話が一通り済んだ後健也の顔は青ざめていた…
電話の後健也は言われた場所へ走った。
そこは病院だった。
病室に行くと知らない男の子とその母親が居た。
年はだいたい4、5才だろうか…泣きながらベッドの隣に立っていた。健也はベッドを見て言葉をなくした…
ベッドには頭に包帯を巻き顔色は悪く人口呼吸器が付けられ、横にはピッピッという寂しい音がしていたのだ…
健「みさと…?俺だよ…健也だよ…?目覚ましてよ…」
健也は涙が止まらなかった…
「本当に…ごめんなさい…!」
突然男の子の母親に頭を下げられた。