異世界への転生
なんてことも無い普通の人生。
そこそこの大学を出て一応大手と言われる企業に入社し、35歳で幼馴染と結婚、2人の子供を授かった。65歳で会社を退社し、80歳で天命を全うしようとしていた。
ありきたりな身長で、顔もぱっとしない。運動神経も良いとはいえない。だけどこの男には1つだけ特徴があった。それは圧倒的な根性である。令和の昨今、根性は非科学的であり、根性を強要すれば、一歩間違えればパワハラになってしまう世の中である。
ということはこの男 和湯沢 十夢の特技である根性は時代遅れであり、生まれた時代の運がなかったと言えるだろう。
「ああ、疲れたな。死ぬっていうのはこんな感触か。」
十夢は手足の感覚がなくなり、意識が低下しながらゆっくりと考えていた。
「どのくらいの時間が経ったのだろうか、死ぬ直前って時間が遅いらしいしな。でもなんか全然死なないな。こんなに時間ってかかるのか?ってかどんどん息が苦しくなってきた。」
どうにかしなければと、十夢はもがいた。死ぬという自然の摂理に根性1つで立ち向かおうとしたのだ。
「苦しい、くるし過ぎる」
ひたすらに十夢はもがき続けた。息がなくなり手足が完全に動かなくなっても。
すると遠くに突然一筋の光が生まれた。
「どうにか光の所にいこう、あと少し、あと少しで」
〈〈〈〈ピカ〉〉〉〉
なんだこれ、周りが眩しすぎる、目の前で爆弾が爆発したのだろうか…
「良かった。元気のいい子男の子が生まれましたよ。」
少しずつ光に目がなれてきた。なんだこれ、自分の体じゃないみたいだ。おい、抱きかかえるな。って待てよ、なんで私は赤ちゃんになっているのか!!!
どうやら私は異世界に転生ていた。しかも赤ちゃんに生まれ変わって。




