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復讐の果てで  作者: 白唯奏


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7/7

『勇者』

 剣を握る手が微かに震えていた。

恐怖、なのか_。

それは自分でも分からなかった。

「勇者様?」

呼ばれてようやく意識が戻った。仲間の視線が俺に集まっていた。

「…練習はもう辞めよう。今日は解散だ」

「かしこまりました」

そこにいた全員が頭を下げた。

 期待に満ちた顔が俺を『亡き父親』に縛り付けてくる。

俺には未練なんてとうになくなっている。あの人は俺を捨てて、魔王を悪だと言って殺しに行ったんだ。

「はぁ。俺は一体なんのために剣を握っているんだ…」

勇者なんてなった覚えもない。

「では私のために戦ってください」

「は?誰だ?」

澄んだ美しい声がした。

桃髪の女はにこりと微笑むと、ドレスの裾を持ち上げた。

「勇者様の手足である魔術師のサラでございます」

「…きれい、だな」

この女を見ていると心臓がどうにかなってしまいそうだ。この感覚は何なんだ。胸が焦がれるほど痛い。

「魔術師と言ったか。魔族との戦いにも出るのか?」

「はい。勇者様のお役に」

「その『勇者様』というのは辞めてくれないか。その、君には名前で呼んでほしい、のだ…」

サラは一瞬だけ驚いた顔をした。だが、すぐにあの笑顔に戻った。

「分かりました、レオン様」

「っ」

「!レオン様、どうされたのですか?どこが体調が優れないのでしょうか?」

「い、いや。大丈夫だ」

なぜこうも胸の高鳴りが抑えられないのだ。

もしかして俺は_この人が好きなのか。

『緊急通達。勇者様一行は至急、王宮へと_』

「行かなければなりませんね」

「そうだな。行ってくる。……サラ、俺にお前のことを守らせてくれ」

「ふふっ。勿論です。私のたった一人の勇者様」

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