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スペースオペラって何だっけ?【仮】  作者: 吉高 都司


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-3.1

 お姫様(おひいさま)と、長持をポッドの格納庫から運び出し、お姉様と箪笥の位置を決めて、部屋のレイアウトを微調整している、こうやって、長持や箪笥や、荷物を運ぶことでさえもお姉様と一緒の空気が吸えるだけでもにやけてしまう。はぅダメダメお姉様に変な子と思われてしまう。ちゃんとしなきゃ。お姉様の主はお姫様(おひいさま)、私の元主でもあるんだから。気を付けなくちゃ。

この格納庫は、物資を置いておくだけでなく、ある程度人が住めるような作りになっていて、何でも、大人数が一度に生活できる仕様になっているから、好きなだけ使って良いと、この艦の主である、私たちを保護してくれたあの傭兵が言っておりました。

 私の荷物はポッドに潜り込んで、ほとんど着の身着のままの状態なので、着替えや荷物、長巻、憑代に使う紙片も先程暗闇の格納庫で底をついてしまい、年恰好が、同じ位な、御姫様の御下がりを着ることになり、服や、着物を、好きなものを選ばせてくださいました。着物を見ていると、母星がまだ、母星だった頃の事を思い出してしまい、それは、御姫様も同じで、お互い少しこの後どうなってしまうのだろうとか、色々考えて落ち込んでしまい、ダメダメ元気を出していただかなくては。と、元は、御姫様の下で仕えていた私。今の状況に少しでも和んでいただけたらと思って、仕えていた頃の、私のドジ面白エピソードなど繰り広げて、少し笑顔が見ることができたのは、とっても良かった。私の密航の罪悪感も合わせて、少しでも薄らぐには、十分だった。それに今は、お姉様に会えてとっても嬉しい、あの時は、もう二度と会うことが叶わないと思っていたから。


 やっと、荷物や、長持、箪笥の数がほとんど配置され、ようやく一息つけるかな、と思い。あたりを見渡し、改めてみると、お世辞にも新しいとは言えない、どちらかと言えば、旧式の何世代も前の骨董品に近い艦であることは、機械に疎い私でも何となく分かる。不用品など処分するのにこの艦の主に聞こうと思い、暗い廊下に出て少しウロウロしていると、コクピットらしきところに出てしまった。大きなモニターには全天が映し出され、現在地を表すマーカーが二つ、並んでいる、私たちが乗ってきた、ポッドが今だに、映っているのかしらでも、少し距離があるような。それでも、目的地を表すマーカーに向かって徐々に距離を詰めているよう。どちらにしても、機械は分からないし、自動運行にしているからでしょうか、誰もいないので、居室に戻り、お姉様と一緒に出直そうと、いったん居室に戻ると、あれ、お姉様があの殿方とお話をされてきたよう、何でしょうか、これまでのことや、片付けなどでよごれているだろうから、湯殿を使わせてもらうお話らしく、なんてお優しいお気遣いのお姉様。早速、湯殿を綺麗に洗い、湯を溜めお姫様、お姉様を迎える準備をしていると、暫くして、湯帷子を纏った、お姉様と、御姫様がはいってきた。かけ湯をすると。やばい、お姉様の其の豊満なお胸が、あの、お下品な、エラソーな胸のアンドロイドなど足元にも及びませんわ。はっ、私としたことが、こんな、エロい目でお姉様を見るなって、私のバカバカ、えっ、お湯の温度と量を足すようにですか?承知いたしました。えっと、このタイプのシステムは古すぎて分からない。このバルブでしょうか?あれ、くるくる回ってバルブが取れてしまいましたわ。と、お湯があちこちから噴き出してきて、真っ白になると同時にアラームがあちらこちらから、鳴り響いてどんどんパイプからお湯が噴き出し、あっ、という間に湯殿の床にお湯が溢れ、膝まで溜まってきました、まだけたたましくアラームが鳴っていて、お姫様を避難させなきゃ、と、向かっている間も、パイプの束からだけでなく、上から、下からお湯が吹き出てきて腰までたぷたぷとお湯が溜まってきて、歩き辛くお姉様のところまで、お湯をかき分け辿り着くと、御姫様をお湯の直撃を庇い、覆いかぶさっていました。お姉様は、私にエアロックをあけて、避難させるよう私に託し、何とか、御湯を止めるためバルブの方に向かわれました。やっとエアロックのところまで行き、開けようとしたが、故障、か、何かで、開かなくなっていました。電源が落ちているのか、何度操作しても手ごたえがありません、その間にも、パイプから、湯がどんどん吹き出し、胸のところまで、来ました。お姉様は、私の名を呼び早く開けるよういいました。ここは致し方ありません、放ったことはありませんが。お姉様に見つからないよう、湯に潜り、紙片がないので、代用で、自身の帯を解き、帯を憑代として、印、と詠唱を奉り式神を放ち、エアロックの隙間に何とか潜り込ませ、安全弁を解除させました。開くと同時に、居室に吐き出され、三人とも湯帷子がはだけた状態で、特に帯のない私は、御湯の流れでほぼ裸の状態で部屋に放り出され、お姉様とお姫様は、帯があったのでかろうじて、湯帷子が体にまとわりついている状態でした、湯は、湯殿で、まだ噴き出している状態に変わりないので、視界は、蒸気、湯気で真っ白のまま、そこで、私は、一生忘れることのできない出来事に遭遇したのです。そうです、この戦闘艦の主である殿方が、この部屋に入ってきたのです。私の一糸纏わぬ姿と、御姫様、お姉様のお姿を、しっかり見られてしまったのです。アラームが鳴り、非常事態をお知らせしているのです、当然と言えば当然ですが、私たちが、吐き出された状態のままドアが開き、殿方が声をかけながら、真っ白い居室の中に入ってきて、私たちの姿を見るなり、顔が真っ赤になり、鼻血を噴き出されたと同時に、お姉様が、一迅の風となり殿方を取り押さえたのでした。その間もお湯が真っ赤になるほど鼻血をだされ、気を失いカクンカクンとなりながら、お姉様に抱えられ、部屋を出ていってしまわれ、入れ違いで、あの胸のエラソーなAIアンドロイドが入ってきて、湯殿の修理をし始め、湯の噴き出しの修理はあっという間に終わりました。お湯の排水や、濡れた品物の乾燥や、本格的な修理に取りかかるころ、ようやく、とんでもないことを、思いだしました、未婚の女性は、その肌を、親兄弟以外の未婚の殿方に見せることは、決して許されることではない、もし、見られた場合、その殿方に一生添い遂げなければならないことを。我が母上から、代々厳しく躾けられた、掟でもあり、我が母星の不文律でもありました、それは、貴族、庶民、当然、王族もそう。当然お姉様、御姫様、そして私にも。私には、お姉様という人がいるのに。そう思うと、今から、その殿方のところに行って、湯殿を破壊してしまったことを、謝りに行かなくてはいけない足取りが、とても重く、とっても憂鬱です。


 殿方はソファーの上で顔にタオルと氷嚢をお載せになっていて、傍には胸のエラソーなAIアンドロイドが心配そうにしておりました。テーブルの端々に、齧られたような跡があるのが気になりますが。殿方はこちらに気付き起き上がって、壊した事に対し。この艦がひどく旧式で、古い艦で、今度居室を含め、修理に出すところだから、気にしないでくれ。と、タオルの下からそう言ってお気遣いの、おことばをおっしゃり、お姉様の謝罪を受けて頂いたご様子。今まで、私の知り合った殿方はみな、威厳というか、悪く言えば偉そうな態度でしたが、このお方はそんなことなく、ごく自然体というか、悪く言えば少し、頼りないといった感じで、でも、なんだろう、今まで会ったどの殿方にも無い何かを感じるのは気のせいでしょうか、まだ母星が、日常だった頃、道場には、父や、兄上、弟、妹が居て、特に父は兄や弟には厳しく鉄拳制裁は日常茶飯事で、女性にはそんなことは決してしなかったが、厳しかったのは確かだった、それは、門人にたいしても変わりなく厳しかった、だから父上を含めて、世の殿方の笑顔というか、相好を崩すといったことは想像もつかないことだった。ただ唯一、長巻の國際大会で優勝した時が最初で最後の笑顔だったような気がします。だからでしょうか、この艦の主の、この方は何か違うと思ったのは。帰り道、目を合わせた、お姉様や、お姫様も、それは感じたようでした。


 暫くするとこの艦はまた、スピードアップしたようで、全体的に軋み音と、金属音がハウリングを起こし同時にGがかかったのが体感で分かる位でした。そのショックではないと思いますが、それと、一つ大事なことを思い出したのです。それは、殿方が素肌を見た女性が複数人いた場合。その殿方の色に染まれという意味で、白い布を手渡された者が正妻となる掟を。


数ある物語の中、目を通していただき、誠にありがとうございます。

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