表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルビオンの幼子  作者: Nyatoruhu
ユリゼンの星
6/13

05 「これはどうゆうことかな」


「他には」


詰まれた本のタイトルを見る。

古代エジプトの天文学。自然哲学の数学的諸原理。宇宙物理学と天体現象。といった本がそれなりの厚みをともなって重なっている。いくつかあさっていると「星について」というノートを見つけた。挟まっていた紙をよく見れば、それはプラネタリウムのチケットだった。


「ふぁ」


少し瞼が重くなる。眠くなってきた。ノートを手に取って窓の外を見る。

少しまだ明るいけれど時間を確認して眠りにつこう。

時計か、端末はないかと近くを探す。

ジャケットのポケットに端末が入っていた。

ボタンを押せば端末は起動する。

時間は午後6時を回っていた。

私はベットに戻りそのまま布団に身を沈める。

視界が暗がりに包まれ、素直な思いがこぼれた。


「怖い」


私はなぜ記憶を失ったのか。ここはどこなのか。

彼らは本当に友人と先輩なのか。わからないことだらけだ。

それに魔術ってなんなんだろう。私は、どうすればいいんだろう。

静かな部屋で考えだけがぐるぐると回る。

疲労感を感じるまま瞼が降りきろうとした、その時。


ガチャ。


と部屋の扉が開けられた。

ロマンさんか鑑観さんが戻ってきたのかな、と布団から顔をだすとそれと目が合った。

人の形をした黒い影のような、あるいは泥のような何か。


「え、なに」


はっきりとした敵意を感じる。

それはすぐさま私の首をめがけて手を伸ばした。

とっさの判断で私は地面に転がる。

端末に手を伸ばして、宛先を確認する余裕は無い。適当にボタン押して通話をかけた。トゥルルと音を出し、すぐにつながる。


「あの、うっぐ」


伸びた影に首を絞められ息が詰まる。

私を完全にとらえた6本の腕が喉と身体を地面に抑え込んだ。

意識だけは飛ばしてはいけないと、掴まれる前にとっさに手を挟みこむ。

けれど重く厚い圧迫感が喉を押さえつけてくる。

力が全然及ばず酸素が足りなくなって、どんどん思考が白飛びする。


「っふ、う」


端末から声が聞こえる。

何を言っているのかわからない。

どんどん酸素が足りなくなっていく。

このまま首をへし折られるのとどちらが先か。

もう、だめだ。そう思った時。

私の上にのしかかるそれが、激しい風をともなった何かに飛ばされた。


「これはどうゆうことかな」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ