第二十五話 転生には色々あるのよ?
未来である昼間夕子は、夢乃神姫から霊夢の話を聞いている。
隣には、三日月の朝霧美夏、三日月の星乃紫がいた。
「それで、ヒメは、三人の女性を追いかけて、どうしたの?」
夕子が言う。
「多分、鬼ごっこじゃないかな」
「ヒメの夢って霊夢っぽいね」
「星乃先生、霊夢ってなんですか」
「神さまからのお告げのような夢よ」
「勉強になります。先生」
「でも、変ね、それが霊夢だとすると
ーー このミステリーの真相がエンドするわ。
ーー まだ何かがありそうなのよね」
「昼間先生、ミステリーにはどんでん返しがありますよね」
「朝霧先生、まだまだ終わりそうにありませんね」
「先生たち、なに言っているのか、
ーー さっぱり僕にはわからないんですが」
「悪い悪いヒメ、これにはちょっと事情があってな
ーー まだ話せないんだ。
ーー はっきりしたら話すから勘弁してくれ」
夕子は男口調でヒメを諭す。
「分かりました」
夕子は心の中で精霊に話しかけた。
『精霊さん、教えてよ』
[ヒメが知っているわ]
夕子、美夏、紫は精霊の声を聞いた。
「昼間先生、聞こえましたね」
三人は顔を見合わせていたがヒメにはわからない。
「先生たち、何が聞こえたの」
「よくある空耳よねー」
「なるほど・・・・・・」
「ところで、ヒメは、学園の近く神社の夢、
ーー 見たことある?
ーー いや、真夏ちゃんが見たことあるとか言っていたのでな」
「先生、あそこは先生と行ったのが初めてで、
ーー 夢なんか見ていませんよ」
「そうか・・・・・・」
結局、ヒメからの成果が無いまま三人は部室をあとにした。
夕子の部屋で飲み会をすることになって東富士見町駅近くのスーパーに寄る。
「おつまみとお酒ね」
「朝霧先生は、何がいい?」
「わたしは、軽く食べられるのが好きね」
「星乃先生は?」
「わたしも朝霧先生と同じだけど
日本酒の時は、いぶりがっことか、野沢菜がいいわ」
「先生は、日本酒派ですか?」
「ええ、そうよ、アミノ酸がお肌にいいわよね」
しばらくして、三人は好きな物を選び昼間夕子の部屋がある四階に向かった。
部屋に入ると夕子が小皿を用意して紫が野沢菜を分けた。
美夏は、ハムとチーズを準備して並べる。
大きなキッチンテーブルには、ハム、アーモンド、ポテトチップス、お寿司が並んだ。
夕子が、お猪口とビールグラスを用意して準備完了。
(三人は人前以外では前世の名前を使用した)
「じゃ双子の朝霧、最初はビールで言いわね」
夕子が言った。
「夕子、星乃、三人の出逢いに乾杯!」
朝霧の声。
乾杯を終え、スーパーのお寿司を食べながら三人の会議が始まった。
「ヒメは、神社の夢を見ていないのよね。
ーー でも、ヒメの妹の真夏ちゃんは見ている。
ーー だけど、真夏ちゃんは、女よね」
「夕子、それは関係ないわよ」
「星乃、意味が分からないわ」
「それはね、転生には色々あるのよ」
「と言うと・・・・・・」
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三日月未来




