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すみません、王都編終わらなかったです…。次で必ず!



 黒曜が、鍛冶場から出てくると、何かを決意したみたいな表情してた。何かを決意した男の表情っていうものは中々そそるものがあるわよね!

 それを見て、私も腹を括ったわ。


 どの神よりも力のある黒曜が、親方と何かを話し合い、一柱の神として決意したのだ。あの瞳にはそう云う力強さがあった。


 うん。黒曜も決めたんだね。私も決めた!って気持ちになれた。


 黒曜は神よ?けど、不本意とはいえ黒曜の嫁になって、精霊達にもお願いされたのよ?

 なら、やるべきは私でしょ。黒曜に色々サポートしてもらったりはするだろうけど、私にしか出来ない事も沢山ある筈よ。


 それに、私の夫を魔王に仕立て上げ、殺そうと考えてた馬鹿女神達は、私がこの手で確実に仕留める必要があると思うのね。第一、自分達が管理を任されてるこの世界を乱してる意識がない。責任感がない!ついでに、管理も出来てない!

 そんな馬鹿女神達なんぞ必要無いわ。害悪よ。


「親方、お願いがあるの!」


「嬢ちゃんのお願いは怖いな!何だ!言ってみろ。」


「双剣作ってくーださい。握りやすくて、斬れ味抜群で、柄で打撃攻撃も出来る感じで。サイズは私の肘くらいまでの短めで、腰に装備出来るように装備用の鞘も宜しく。早急に欲しいわ。」


 コレから先の事を考えると、基本は腰横に下げるタイプのシャムシール、背中にピッケル、コートの下、腰の辺りで見えない様に装備する双剣、靴にもナイフか何かを仕込めれば最高ね。


 拳銃は、タイムロスが生まれるから私は好んで使わないし、この世界にあるかも分からないから却下。弓も構える時間が無駄だから必要無い。




「あ〜、ならそこの精霊にこの双剣に加護をしてもらえ。それを加工してやる。」


 ん?精霊が何だって?


『ならジークは右に持つ剣に加護する!』


『オウは、左に持つ剣に加護すればいいね。』


 え?そんなん出来るの?


「真琴、話がある。ジーク、オウ、しっかり加護を付与しといてくれ」


 真剣な顔した黒曜と、軽いノリの精霊達。よく分からないけど任せたわ。


「親方、お願いします。少し黒曜と話ししてきます!」


「ゆっくりしてこい。双剣はやっとくからよ!」


『ジークとオウちゃんも剣の側にいるニャー』


 よろしく〜と、軽いノリで任せてきた。さて、黒曜の話とやらを聞かねばね。


「黒曜何処で話す?」


「自室だ。」


 いうか早いか部屋でした。

 黒曜の仕事が早くて、私もビックリよ…。取り敢えず、居間に対面で座り緑茶を用意する。やはりお母さん達の作った緑茶美味しい!紅茶があるなら緑茶も作れるとは思ってたけど、作ってるとは思わなかったものねぇ。


「早速だが、真琴…我と共に神界に来てくれないか?」


「早速も何も突然ね!?何故行くとか説明はなし?」


 黒曜からの突然な提案に、流石にビックリした。お茶噴き出す所だったわ…いや、私も神界にカチコミしないととは思ってたのよ?

 けど、黒曜から言われるとは…。


「真琴、この世界はおかしい。我の感知できない所で歪みが出来ている様な感覚だ。一度、神界から何がおかしいのか確認したい。それと、創世神にも報告をしないとな」


「そうね…報告は大事ね。」


「なにせ、我の妻を自慢したいからな」


 えっ!?そっち!?この世界の異変報告じゃないんかいっ!?

 黒曜は物事の優先事項って云うものを理解してないの?


「その事より、世界の異変の方が優先事項じゃない?」


「いや、真琴を紹介した上で異変の事を言わないと、一から作り直そうと言い出す。そうなれば、今この世界に生きてる者達は全て0に戻される。それは、真琴の望んでる結果では無いだろう?」


 0に戻す…。つまり、お母さんもベルツ様も親方も消える…って事?そんなの嫌…!馬鹿女神達の所為で、私の大切な人達が消されるなんてありえない。許されない!


「そんなの嫌よ。私の大切な人達が消されるなんて納得出来ないわ。創世神に私を先に紹介して。そして、私は馬鹿女神達の尻拭いをしてやるから、この世界を少しの間私に管理させない!」


 そうよ、私がこの世界を救う。絶対救う。

 優しい人達を護る為に、この世界もついでに救ってやる。私なら出来る。絶対出来る。そう強く決意して黒曜に向き直る。


 ひっさびさの蕩ける笑顔!!!しかも、慈愛にまで満ちてる…!

 なんかもう、黒曜が私の味方なら出来る気がするわ。出来ないわけがないわ。だって、私の夫は世界一私にメロメロだからね!多分。


「真琴、我は、真琴のやりたい事を全力でサポートするよ。だから、自由にやりたい様にやっていい。」


「勿論よ!あっ、そういえば、前に黒曜から貰ったこの加護は何が出来るの?」


 右手の甲にあるドラゴンマークの加護を見せる。


「運の向上、事象への関与がしやすくなる。要は、真琴のサポート機能だとでも思えば良い。我の全ての力は、真琴の為に使おう。好きに生きろ。真琴が愛した人達は真琴を愛してる。みな、真琴を愛してるよ。」


 黒曜の言葉が、胸にストンっと落ちてくる。

 ロッククライミングから此方の世界に来て、出会った人達。

 ほんの数日だけの付き合いの筈なのに、みんな私に優しかった。


 それこそ、地球にいた時よりもここでは、「私」は「私」でいられる。こんな娘大歓迎!と受け入れてくれる女将さん、こんなお父さん欲しかったと言えばお父さんと呼んでいいと言ってくれたベルツ様、規格外だと言いながらも笑って受け入れてくれる親方、そして何より、私のする事全て受け入れ、受け止めてくれる優しい黒曜…。


 全部護りたいし、全部私の宝物…。なら、全力で頑張ろうと思う。


「黒曜、改めて言うわね。私、この世界の覇者になるわ!」



次で王都編終わりです。

閑話を挟んで、次編へ続きます。


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