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18.5

黒曜サイドです。



 我は、真琴のサポートに撤すると決めていたが、あまりにも予想外の出来事にそうは言ってられないのではないか?と、ここ2日程で思い始めていた。


 そもそも、総ての世界の調整神でもある我が、感知できない所で数人?数十人?の異世界転移。

 次元の狭間に乗って移動して来たと言えども、真琴の時のように感知出来るのが普通だ。

 それにも関わらず、母君を始め、あの家には数人の異世界人。真琴曰く、地球の日本から飛ばされたで在ろう人達。


 状況を聞くに、真琴同様、何かしら生命の危機に遭った際、此方に飛ばされている。


 だが、総ての日本人が生命の危機の際に飛ばされている訳ではない。

 

 真琴か風呂に行ってる際に、地球の魂総量を確認してみたが、減少は見られず。

 と、なるとだ…我が感知しえない何かが起こっている。と、想定して動く必要が出て来た。


 ドワーフのガルバ殿、精霊のジークとオウにも話を聞かねばならない。ここ数百、数十年のこの世界の変化を。

 

 うむ、中々厄介な感じになってると、我は思う。


 結論からすると、この世界はおかしい。

 我とあ奴が一緒に創った時は、こんな魔物は居なかった。

 進化や全滅を前提とした生命操作の時点で、魔物は一般的だと思われる範疇にしてあった筈だ。


 そして、進化も遅い…。


 この世界には、あ奴がテンション高くステータスステータスと騒ぐ故、ステータス概念を組込んでいる。

 それは、神や自然に近しい精霊なんかは簡単に確認が出来る。故に、精霊が力を貸し、作成したであろう魔具なんかでは、人間でも確認が出来る様に為っている。


 だが、この世界のステータス自体が後退しているのは何故だ…?


 全てがおかしい。



 何が原因なのかも分からない。早急な対処が必要だ。

 だが、此処で我が全てを平体にしても良いものだろうか?



 一応、この世界は、3柱の女神が管理しており、対応もしているはずだ。

 それを、我が出しゃばっても良いものだろうか…?


 今は、真琴がこの世界の覇者になると言っているのだから、我がサポートしつつ、正常ラインまで持っていくのがベストなんじゃないだろうか…









 真琴が、大量の魔物を排除し、ガルバ殿の所へ行くと言うので、これ幸いとくっついて行く。

 まぁ、真琴が何処に行こうともくっついては行くけどな。うん。






「なーんで、昨日買った武器が1日でこーんな鉄屑になってんだ?」


 その気持ちは痛い程良く分かる…。間近で見てると、真琴は鬼神の如しだからな。


「キモい化け物をひたすら倒してたらこうなりました。テヘ」


 ひたすら、と云うより、呼ばせてたよな…。


「あんなぁ、ドワーフが打った武器っつーのは、それだけで強度が増すんだ。それを鉄屑に変えるって、嬢ちゃん…ヤリ過ぎだろ。」


 確か、ドワーフは鍛冶をする際、自身の魔力を道具に込めて打ち込むんだったな。それ故、人間の鍛冶師が打った物より強度も性能もかなり上がる筈だ。

 それを鉄屑か…。


「まぁ、コロニー単位で倒してたので、多少は殺り過ぎましたかね?」


 あ~…、オウが呼び寄せてた虫ベースの魔物達…大群だな。うん。


「コロニー!?」


 そうです、ウチの嫁は、コロニー単位で殲滅するような嫁なんです。踊る様に次々と魔物を倒す姿は、魅惑的でした。


「旦那、此方にこい。」


「分かった…。」



 ガルバ殿の鍛冶場へ移動し、ガルバ殿は真琴の武器を鉄屑から剣に戻す作業に。我は、近くで打ち直すガルバ殿の手元を見ていた。


「見事なものだな。」


「俺は、コレしか能がねぇ。旦那とは違うからな。だが、適材適所だろ。」


「ガルバ殿…、この世界は狂い始めてる。我はそう思う。」


「…やっぱりか。ここ数年、魔物の状況が悪化してる。だが、人間達は魔物だからと思考停止してやがる…。此処まで違和感を感じない人間達もおかしい。だがな、旦那…、絶対数が違い過ぎるんだよ…!」


 ドワーフや、エルフが気が付いた所で、何も変わらないんだろう。人間達は聞く耳を持たないんだからな。


「あぁ、何故かこの世界には人間の数が亜人よりも多すぎる。亜人がいる世界は、基本全ての種族の総数は均等だ。それは、我とあ奴が決めたルールだ。」


「旦那、この世界は終わるのか…?」


 強がってはいても、ガルバ殿も不安なのだろう…。管理神では無いにしろ、此処まで不安にさせてしまい申し訳ない…。


「終わらせない。真琴がヤル気だ。我は真琴のサポートをしつつ、調和を取り戻す為に奮闘しよう。」


「嬢ちゃんが?」


「あぁ、精霊達も真琴をサポートする気だ。どうやらあいつ等は真琴を待ってたらしいからな。」


「嬢ちゃんがなぁ…。まぁ、旦那みたいな力ある神を夫にしてるくらいだからな。規格外だよな。」


 ガルバ殿がガハハ笑う。ガルバ殿も真琴に希望を見出したらしい。


「近い内、真琴を連れ一度神界に戻る。あ奴に一度真琴を紹介せねば五月蝿かろうしな。」


「そういやよ、あ奴って誰なんだ?」


「創世神だ。我より唯一強いで在ろう神だな。我の半身でもある。」


 ガルバ殿、顎が外れそうな程驚いておる。


「いや〜…、旦那の佇まいから、ただもんじゃねぇとは思ってたが、創世神様の半身か…」


「うむ。あ奴と我は切っても切り離せぬ。あ奴が先で、我が次だ。数多の神を揃えても我等には敵わぬだろうよ。」


「規格外の嫁と、創世神様の半身夫婦か…。安心して任せられる!俺は、嬢ちゃんが使い込んでも鉄屑にならねぇ剣を作らねぇとな。」


「ガルバ殿、頼んだ。我も、ガルバ殿が住まうこの世界を必ず元に戻す故。」


 ガルバ殿と握手を交わし、我は真琴の所に戻った。

 我は、真琴に神界へ行く事を提案する事に決めた。それは、真琴が愛したこの世界に住まう者達を護る為、そして、我等神が果たすべき責務の為…。


 真琴をあの姦しい女神達の処へ連れて行くのは、本当に嫌なんだがな…。

 

神界に行く事を決めたようです。

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