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 ドワーフの親方にお世話になったし、食事一緒にどうですか?って誘ってみたら、ポカーンとした後、やはりガハハ笑いながら背中をバンバンされた…。

 楽しいと笑うのは分かるけど、背中をバンバンするのまでセットなのね…。


「黒曜の旦那も大変だな!」


 ドワーフの親方に、バンバンされながら言われました。何で黒曜が大変なのよ、解せぬ!



 バンバンされ過ぎてフラフラになりながら、男三人引き連れて、親方オススメの酒場に。

 親方曰く、酒も美味いが、飯も美味い!らしい。賑やかを通り越して、騒がしい店内に入る。


「真琴殿、ガルバ殿へ食事を馳走するのは分かるが、私は不要だぞ?」


 ガルバ…?あぁ、親方ね?って、ベルツ様には奢るに決まってるじゃない!たっぷりキモいのを倒して稼いだ私に、死角はないわ!



「ベルツ様?ベルツ様は私にお小遣いをくれました!使い道は私が決めます!そして、私はベルツ様とご飯を食べたい!あわよくば、更に仲良くなって、ベルツ様の事をお父さんと呼びたいです!」


「真琴殿…いや、真琴、ならば馳走になろう。そして、何時でも父と呼べばいい。父娘の語らいでもしよう。」


 頭をホッコリ顔でワシャワシャしてくるベルツ様。やっぱり大きい手だぁ…。お父さんって呼んでも許されるのね…やっぱり優しい人だわ!


「ベル…お父さん!これ食べてみて!!絶対美味しいと思うの!」


 ベルツ様、いやお父さんは、凄いホコホコした顔をして、私をワシャワシャしてくれる。うん!こんなお父さん大歓迎です!

 父娘のスキンシップに夢中になり過ぎて、親方と黒曜放ったらかしにしてるけど、あの二人は二人で上手く話してるみたい。心配の必要なかったわ!






「黒曜の旦那、あの嬢ちゃん旦那の嫁だろ?良いのか?アレ」


「真琴は自由に生きてるだけで皆を惹き付ける。それに、親御への愛を渇望してるみたいでな…。駄目と言えない…。」


「神さんでも嫁には弱いか」


「なっ!?」


「気付いてるぞ。ドワーフは、人より精霊に近しいからな。旦那の纏う気は清浄過ぎる。だが、内緒なんだろ?黙っててやんよ。」


「すまない。」


「しかし、嬢ちゃんも不思議だ。あの子は精霊にも好かれてる。神さんも夢中になる位、嬢ちゃんは何かあんのかもな。」


「真琴は、鏡だ。良くも悪くもそう育ってしまった。だから、我が側で護らねば。」


「ありゃぁ、護られるたまじゃねぇ。旦那も分かってんだろ?嬢ちゃんの持ってきた武器は使い込まれてた。ありゃ素人じゃねぇ。けどな、俺も嬢ちゃんの、あの明け透けな所に惹かれてる。だからよ、俺もサポートはしてやるから、旦那も抱え込み過ぎんな。」


「重ね重ねすまない。装備に関しては、我は分からない。是非とも助けて欲しい。」


「ガハハ!旦那も嬢ちゃんもまとめて面倒見てやるよ!俺はドワーフ1の鍛冶刀だ!」



 



 店内に親方のガハハが響き渡る。こんだけ騒がしい店内なのに響き渡るガハハって…。親方凄すぎる!

 なにより、黒曜が穏やかに微笑んでる。親方凄すぎる!!!黒曜の心を開いたのね!まぉ、黒曜は私に対しては開きっぱなしなんだけどね…。私を見る黒曜は、デロデロに甘いからね…。何で?



 暫く、ガハハ笑ってた親方が、木のコップをグイッと煽ると、真面目な顔をして私を見てきた。


「で、嬢ちゃんと旦那は暫く王都を拠点にすんのか?」


「そのつもり、なんかキモい魔物が居るから、王都を中心に刈り取るわ…。あんなのお母さんに見せられない!」


「「お母さん?」」


 おぉ、ベルツ様と親方の声が揃った。そうよね、私は旅人設定だものね。

 そりゃぁ驚くわ。


「王都で同郷の人と知り合って、娘が欲しかったって言うから、娘になりました!テヘ」


「嬢ちゃんは、やっぱり規格外だな。そのピアスとブレスが付いて行きたいって言うのも頷ける。」


「ん?これ?」


 私は、先程親方から貰ったピアスとブレスを弄る。うむ、綺麗だわ。

 黒曜は若干遠い目をしてるけどね。


「そいつ等は、力そのものだ。精霊の核っちゅーもんだ。昔、俺の郷から着いて来たいっつって、かれこれ50年以上鍛冶場から離れやしなかったっつーのによ。嬢ちゃんを見た瞬間、着いていく着いていくって五月蝿いったらありゃしねぇよ」



 ほー、そんな良い物貰っていいのかしらね?

 ってか、喋るのこれ?


「私には聞こえないけど…」


「嬢ちゃんが聞こうとしてないだけさ。宿に戻ったら向き合ってみりゃいいさ」


 またガハハと豪快に親方が笑って、皆笑顔で食事して解散した。

 うん!親方も良い人だ!コレからも、親方にはお世話になりそうだし、この人脈は大切にしよう。

 何より、黒曜が嬉しそうに親方と話してるのを見て、私もホッコリしたしね。




「親方、お父さん、また何かあったら宜しくお願いしまーす!」


 別れ際、手をブンブン振って別れた。うん、子供っぽいけど、二人共大好きだー!って表現するのには全身を使わないとね!



「黒曜、お母さんの所に帰ろう。」


「うむ。歩くか?跳ぶか?」


「んー、良い星空だし、のんびり散歩がてら歩こうか。」


 なんとなく、黒曜の手を握ってみた。

 なんか、この夜空に黒曜が消えそう…とか、乙女思考になったりしてさ。


「黒曜、私、此方でも上手く生きていけそうだわ。素敵な両親が出来たし、この世界の魔物狩り尽くして、ついでに黒曜を悪く言った女神達懲らしめてあげるね。」


「真琴…。我は、幸せだな。」


「うん、そうね。幸せもっと作ろうね。」


 なんかもう、ハプニング結婚納得してないけどさ、みんな笑顔ならもう良いや。

 取り敢えず、女神達ぶっ潰す!って目標出来た時点で、黒曜の事受け入れてんだよね。言わないけどさ。


 取り敢えず、お風呂入ろう。黒曜に綺麗にしてもらったけど、気分は気持ち悪いし。うん。そうしよう。




少し真琴さんの気持ちに変化が出てきました。

個人的には、ドワーフの親方が好きです。

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