29/101
第一歩
ロウとヴァルドレッドは、折れた岩芽吹く聖剣の破片を集めていた。
「小指よりも小さい破片もあるから、しっかり目を凝らして見ろよー」
焦土と化した不毛の地に、膝を落として入念に視線を運ぶヴァルドレッド。
「うーん、流石にこれ以上は……」
二人で必死に探し続ける事、既に三時間。
なんとか七割、大きく割れた破片のみ彼女達は集める事ができた。
ヴァルドレッドがレイスの聖剣の破片を集めるのには理由がある。
それは、ロウにも強力な武器を持たせる為だ。
先程の戦いで、ロウは巻き添えを喰らわないよう、終始傍観する事に徹していた。
それは無理も無い事だ。
武の心得と戦の心構えを知らぬ者が、いきなり歴戦の戦士に勝てる訳がない。
これはそれらを補う為の第一歩だ。




