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月を染めゆく緋色のベルベット  作者: 藍スミレ
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今へと

 破城の聖剣(プルート)は一切のブレもなく、レイスの纏っている鎧ごと、胴体を斜め袈裟斬りに走った。


 斬った箇所から血は出ない。

 紅蓮に染まった刃が通った箇所は、全て一瞬の内に焼かれて、既に焦げている。


「これまで……か…」


 地に倒れる刹那、レイスはそう零した。


「じゃあな、同僚」


 倒れゆく刹那、彼女はそう零した。



 レイスは仰向けに地面に倒れた。


 もう動く気力すら残っていない。

 彼は最後に、かつての同僚の顔を覗いた。

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