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木の上でも鍛錬と研究。ポーションがおいしいわけがない。

少し歩き出しただけでも、すぐ分かる。


森の様子は一変し、魔境の住まう、生き抜くのが厳しいという印象の森から、

アマゾンの奥地、人が住めないだろうなという森、に移り変わった。


それでも、現代人としては魔境なのだが、気持ちがすごく楽になった。


まるで息ができるようになったかのように。余裕が生まれた。



歩きながらスキルの鍛錬も忘れない。


魔法スキル以外のスキルは、MPを消費しない。

そういったスキルを使うと、消費するのは精神力だ。


本来であれば、使いすぎると、意識が朦朧となり、そして気絶してしてしまう。

しかし、ストレス耐性と疲労耐性のおかげか、何も消費していないように感じる。

1日中使ったら、頭痛がする程度だ。




《歩行術》《観察》を行いつつ、周囲を《観察》する。さらに投擲用の石を集めて《重量運搬》も育てる。

はじめはスキルに意識を割いていたが、半日もすると、これらを発動しつつ、考え事したりする余裕も出てくる。




日が傾き始めるまで進むと、

(《勤勉》lv2を手に入れました。)

(《反復行動》lv2を手に入れました。)


これはありがたい。

両方ともスキルの熟練度が多く入るものだ。


学生生活を10数年送ったわけだから、異世界特典でそれが10倍。


100年学業を行った人間となる。100年学業・・・。


まじめに勉強している人間ではなかったことは自覚があるが、それでlv2って。


見せる用ステータスの、スキル表示数をもう少し減らしてもいいかもしれない。



日が暮れるきる前に、寝床によさそうな高さの枝ぶりの木を見つけた。


登って、ふぅっ、とひと息。


ステータスを光源に、周囲を観察して現状を確認する。


MP36/50まで回復したので、

魔法で汚水を生み出す。これで熟練度が溜まるはずだ!


周囲に悪臭が立ち込める。この臭いになれることはないだろう。


(新しいポーションを覚えました)


毒ポーション初級:消費MP15 熟練度0/25

痺れポーション初級:消費MP15 熟練度0/25



さらに、

(《ポーション生成》がlv2になりました。

生成サイズ変更が可能になりました。

生成位置の変更が可能になりました。(最長30cm))


成長した!

なるほど、そのlvのポーションをすべて熟練度を規定値まで成長させると《ポーション生成》もlvがあがるようだ。


そして《ポーション生成》はレベル上限のないスキル。


使い勝手も、どんどんよくなると考えられる。これは期待できるかもしれない。


汚水を出す前にサイズ調整がほしかったなっと鼻が曲がりそうになりながら、思った。


MPにまだ余裕があるので、魔力ポーションを生成してみることにする。


「魔力ポーション生成!」


言わなくてもいいんですけど、最初だし失敗してほしくはないので、


声に出して魔力を操作する。


魔法は無事成功しポーションは生成できた。


ポーションのコントロールはかなり上達しているようで、



両手で持った兜の中に、湧き水のように現れた。


100ml程度の薄青いポーションは兜に貯まった。使い勝手が格段によくなったことを実感する。


さて飲んでみますか。

匂いはメンソールを強くしたような香りがする。芳香剤の香りに近い。これ飲むのか・・・


さて、今が

MP11/50 だ。


ぐいっと飲んでみると・・・

うげっまずっ!!


粘度はなくさらさらしているので、飲みづらくはないが、

100mlに濃縮したためか、口に広がる濃い味。


はっきり言って、2度と飲みたくないレベル。


胃がシクシクする。とお腹を押さえていた時、すっとお腹から全身にすっきり感が広がる。


ステータスを見ると、

MP21/50

即座に回復している。


この様子だと、HPも10、即回復するのだろう。


胃の中から、ポーションが即座に吸収されたのか?


水分を取ったときの胃液が薄まった感覚が、すきっ腹に逆戻りした。


・・・?なぜだ?


しばらく休憩してもう一度、まずいのを我慢して魔力回復ポーションを飲んでみたところ、


再び、胃に入るが、数秒もしないうちに、全身に吸収される感覚。が襲い、即座に10MPが回復した。



検証の結果。


胃の消化器官で消化されるのではなく、魔力は何か別の器官で吸収される。

この推論が正しければ、HPポーションの類も満腹でも飲めて、胃に貯まらない。


水ポーション以外は水分補給として使えない。

となった。


一長一短だけど、幾らでも飲めるという点ではメリット。

デメリットは魔力ポーション常飲水化計画が水の泡に。


悲しい。


・・・のか?

一瞬考えたが、頓挫してほっとした俺が居た。



選択肢が増えた。今後の活動方向を考えなくては。


運用の仕方を考えつつ、木の上で、一夜を明かした。

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