前世の才能。やっててよかったアルバイト。
おはようございます。寝てませんが。
朝日が顔を出したのか、周囲が明るくなり始めたようだ。
夜を無事に生き抜くことができて、一安心。
まるでもう死んでいるのかと錯覚するくらい、周りに生き物の気配がしないのが精神的負荷をかけてくる。
耐性系が無ければ、気が触れたんじゃないかな。
一晩ステータスをいじくっていると、転生特典を折りたたむことができたので、少し短くなった。
スキルに関しては今後まだ増えるかもしれないので、しばらくこのまま並べる形で。
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名前:ラック
種族:人間
性別:男
職業:無職
年齢:25
レベル:1
HP:50/50
MP:18/50
攻撃:2
防御:2
魔力:5
敏捷:7
器用さ:13
賢さ:18
魔法スキル:《翻訳魔法》(1/5)《ポーション生成》(1)
起動スキル:《観察》(4/5)《暗算》(4/5)《算術》(4/5)
《達筆》(1/5)《歩行術》(1/5)《忍び足》(1/5)
《隠密行動》(2/5)《暗闇慣れ》(4/5)《ステータス閲覧》
常時スキル:《魔法知識》(4/5)《冷静》(3/5)《思考強化》(4/5)
《長距離移動》(1/5)《威嚇耐性》(3/5)《徹夜耐性》(3/5)
《疲労耐性》☆《ストレス耐性》☆《運命神ミラ様の祝福》(3/5)
転生特典:(非表示)
称号:《記憶喪失》《スラム生まれ》
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それと、提示用ステータスを作った。これはどうもステータス閲覧の効果らしい。
《鑑定魔法》やステータスを調べるマジックアイテムにはこのように写る。
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名前:ラック
種族:人間
性別:男
職業:無職
年齢:25
レベル:1
HP:50/50
MP:18/50
攻撃:2
防御:2
魔力:5
敏捷:7
器用さ:13
賢さ:18
スキル:《翻訳魔法》《算術》《暗算》
《長距離移動》《歩行術》《冷静》
《疲労耐性》
称号:《記憶喪失》
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このようにした。《魔法知識》のおかげで、事前に準備ができた。ありがとう《魔法知識》。
ただ、《ステータスチェック》《スキル看破》などの高レベルスキルなどは、防げないらしい。
入念に調べられたら、ばれる可能性がある。大きな国なら、そういったスキルをもってる人材がいるかもしれない。注意が必要だ。
強力なスキルや犯罪を思わせるスキル、不利益なものは隠して、
見せて問題ないスキルは、見せていったほうが良いと思い、載せてみた。
ポーションは「作れ」といわれないため、非表示。もれなく汚水しか出ないからね。
称号:記憶喪失はなにかと言い訳に使えるんじゃないかなと、考えての表示。
よし、日が昇りきらないうちに移動を開始することにする。
ゴブリンと鉢合わせるのは、もう勘弁だ。
昨晩のうちに考えていたスキル取得のための行動をする。
まずはこぶし2個分くらいの大きさの石を持つ。
(《重量運搬》lv3を手に入れました。)
よし!
コンビニで、2Lポットボトルを冷蔵庫で品出しをしていたからな。あれも無駄ではなかった!
雑草と思われる草を抜く。
何も起こらない。ふむ
抜いた穴を、手でならして平らにする。
(《清掃》lv2を手に入れました。)
掃除、きれいにする判定で手に入ったようだ。なるほど奥が深い。
清掃も、コンビ二での経験だな。
雑草をそのあたりに投げ捨てる。
(《投擲》lv1を手に入れました。)
あれ?前世でとくに何かを投げていたかな?と考えてると続けて、
(《投擲センス》を手に入れました。)
とでた。詳細を読むと、
投擲の熟練度が3倍に。片手で投げれるものに限る。※前世で才能があったため、才能も引き継がれた。
らしい、そんな才能が。知っていれば野球とかやったのに・・・
思いもよらないスキルが手に入り、テンションがあがる。
そして魔法の実験もする。
《魔法知識》によると、
この世界の有名な魔法使いは走りながら、跳ねながら、魔法を使うことができたらしい。
なにそれ!かっこいい!便利!そういったことをしたい!憧れる!
しかし、《魔法の手》《高速魔法発動》や《二重発動》などの魔法に関する経験は、
魔法のない前世で使う機会があるはずもなく、覚えられない。残念。
だが、魔法に関する名前がつかなくても、似たような効果を持つスキルを覚えれるかもしれない。
その実験である!
俺が目をつけたのは《歩行術》
《ボーション生成》を発動させつつ、同時に歩行術も使う。
基本、スキルは同時に使えないが、訓練すれば・・・!
魔力が手に流れていく感覚も意識しつつ、
足の動かし方を、スキルに順従させる。
歩き出すと、うまく魔力を操作できない。む、むずかしいぞこれ!
まるで一輪車に乗りつつお手玉をするような難易度だ。
特訓すればできそうじゃない?つまりやれんことはないということだ!!
徐々に、日の出から、気温が回復してきた。
魔法を発動するためには、かなり頭を使う。
複雑な計算をするような感覚だ。
《算術》も使い《暗算》を使わないといけないな。同時に4つのスキルの発動になるのか?
その2つのスキルを足すと、《歩行術》がぎこちなく発動できてきた。
そのまま、ゆっくり魔力を手のひらに集めていく。
焦らずゆっくり・・・
「水ポーション生成!」
ばしゃああ
できた!
(《マルチタスク》lv1を手に入れました。)
やったぜ!!
成果が目に見えるというのも大きいが、求めていたとおりのスキルが手に入った!
《マルチタスク》とは2つ以上のことを同時にこなすということ。
日本のコンビニバイトにおいて、タスクの多さは尋常ではない。
覚えることの多さ、過酷な拘束時間、面倒な接客、発注、納品、金銭管理、清掃、防犯、人員不足
終業時間や、業者にあわせる必要があるため、地味にある時間制限。時間が足らない、終わらない。
隙間にある、接客時間。同時進行。時間の節約。
日によって、従業員の数や客数によって、忙しさが跳ね上がるので、恐ろしいときは、ほんとに動きを止め
る時間がない。
食休憩なんて、名数時間送れて当たり前。休憩中も店内監視。
合間を見計らって、ほかの業務をかけもちで進行するのが日常的になっていた。
それが《マルチタスク》というスキルに昇華した。あれらは糧になった。
生前に10倍経験が加わり、lv1ということは、かなり入手難易度の難しいスキルの可能性が高い。
胸が熱くなるな。
ありがとうコンビニバイト。
おかげで、今世に動ける魔法使いの道が開かれた。
これを訓練して成長させれば冒険者として、活躍できる未来が見えてくる。
最後にひとつだけやろうとしてたことが残っていた。
周りに気配がないことを入念に確認して、姿勢を正して、
「いらっしゃいませ!!」
(《大声》lv3を手に入れました。)
(《挨拶》lv3を手に入れました。)
(《敬語》lv2を手に入れました。)
(《好印象》を手に入れました。)
(《誘引》lv3を手に入れました。)
いらっしゃいませ、すげぇ