九龍ジェネリックロマンス
最大の謎が残ってしまったな。何故レコポンやサクセスは実体化出来たのか?
物語の意味としてはすごく簡単。オリジナルになったから。サクセスは名前など。だがこの作品中途半端だがSFをやろうとしてた。物語としては厳密な意味では大事じゃない。だが、どらえもんがSFだと言うよりはSFしてる。比較対象がドラえもん…。だがこれが大事なんだ。
間違ってもハードSFじゃない。だが全く無意味じゃない。そこがすべての根幹に蛇沼のプロジェクトがあったからだ。そこには現実の人間が現実に妄想めいた執念があった。蛇沼父が作中のメインキャラ美幸と言う養子じゃなくて死んだ実の息子を蘇らせたいって執念があった。
そこが根幹にあるからSFなんだこれ。そこ以外は本当そんなのやる気が無いと思う。そのせいで最大の謎になってしまった。
これ原作終わってないらしくて、ちゃんと原作は描くかもしれない。ただ描かなくても、ちらほら示唆されてる部分がある。これ多分本当は実体化させる装置だったが、うまく行かなくて中途半端な形で工藤と共鳴して起動したって感じ。そこには工藤の記憶から再現した仮想のコピーが生まれたと思う。
おそらくだが、この大掛かりな装置に放り込んだ実の息子を最終的に実体化させる流れに移す前に機械が作動しなくて、放置されていたかと…。普通なら廃棄だろう。だが執念があるからまるでうまく行ってないのに放置したのと工藤が起動させたから様子見した。その証拠に小黒が親父の命令で九龍の内部を観察してる。
どう実体化されたか?は謎のまま。これは原作でやるかもしれない。ここだけ雑で良いからやって欲しかったな…。多くの人は重要じゃないというが、それは違う、蛇沼父の流れがちゃんとしっかり描いてるからだ。これを全くの無駄にしてしまったのはいただけない。雑で良いんだよな…。
途中でクローンに記憶を植え付けるとかやってたから、これは単純な仮想現実の話じゃない。ただこれ、最後に重要な部分は見せてないが、失敗で終わってる。理由はレコポンの存在。工藤がだって俺良く知らないんだよって。事で当然これは、蛇沼父にも適用される。外部からの記憶をもとに再現した死んだ人は別人になって再現されないって事で蛇沼父の目的は失敗してるんだ。
ただこれ原作でも無理かも。単純な仮想空間じゃないんだこれ。それだと2年も工藤は何を食っていたんだ?ってなる。コピーは映像的に消えてしまうってのを見せたため勘違いされるが、これクローンって話が出てきややこしくなったが、今の技術で再現できない可能性がある。
クローンやAI、仮想空間。多分そんな言葉が邪魔してる。だが作中触れられたのはクローンだけだ。多分その出てきた言葉を無視すれば、これは未来に現実になる現代では全くの謎技術だ。そこはちょっと途中クローンって言葉が出てきたのが問題かな。
もう1つはこれパソコンでプログラムをいじれる点…。そこから仮想空間を連想してしまったが、それはじぇねてらを動かすシステムであって、すべてを作り出すじぇねてら自体謎なんだ。無理やり作中の言葉を繋げると、仮想空間の存在が、コピーではなくてオリジナルになった瞬間、ロボットやクローン体で実体化されるって推測。
まあ3DプリンタのPCにある元データーがいつも見てる九龍で、実体化されたのは3Dプリンタから出てきたものだと思えば良い。まあ謎技術なら何故クローンなんて言葉使ってしまったのか?で根幹はクーロンとクローンのダジャレだと思うけどね…。
謎技術はSF足りうるか?ならアウトだと思う。この点だけはSFじゃない。だから比較対象がドラえもんなんだ。ドラえもんと言う作品はファンタジーとは違う壁がある。分かりやすく言えばブラックボックスの装置があるって点。そしてそれを明示的に神の奇跡や魔法による挙動だと言わない限りは一応SF的な作りなんだ。
デロリアンが、どうやってタイムワープしてるか?なんて謎でもBTFはSFと言われるでしょ?ジェネテラって装置がありプログラムで制御してるって点からどうやって?が謎のブラックボックスでも一応SFとしてありなんだ。ただ本来の意味のSFでない。
何故なら科学でちょっとでも機械の説明をしようとしないから…。間違ってても良いんだ。説明しようってする気が全くないのだからそれはシンプルにはSFとは言えない。どうやって作られたか?科学知識をもとに言えないけど、科学的に作られたと明示されたブラックボックスの装置を使った作品は本来的な意味でSFと言えないけど、SFよりの作品として見て良い。
どうしてこういうタイプもSFとして参加させるべきか?と言うと、SFが生まれた当時と違って、科学技術による機械がSFの想像を超えるような装置として続々と今の時代生まれてるからだ。その根幹は、仕組みよりあんなこと良いな出来たら良いな装置だから…。
もうちょっと実体化の部分すっきりさせてほしかったな…。