小市民
うーん、これ知らず知らずにマニア向けになってる。評価を期待した人が多かった。私もその一人。今のところどうか?なら氷菓もこんなものだった。違うと言う人もいるだろうが、当初からエルのキャラに助けられてるが、これ微妙だと思ってた。
殺人事件がない推理はかなり問題がある。今頃になってそれに声を上げる人が増えてきてる。私は当時から殺人事件を扱う推理ものって意味があるんだなと思っていた。今回何故皆が気が付いたか?で一つの言葉を導き出してしまったからだ。ココアの入れ方なんてどうでも良いじゃんー。
そうはいったものの、氷菓の時からなんとも言えない目で見ていた私はそこそこ面白かった。ただこれ原作では絶賛だったらしい…。んですぐこれマニア向けだと思った。確かに最後の落ちは意外性がある。後推理に至る過程も丁寧な積み重ねがある。
問題は扱った題材がココアの入れ方だっただけ、だが多くの人大衆にとってはそここそが重要だった。どうでも良い対象に見事な推理がなされてもなんとも思わないんだ。
後この作品の大きな問題は小市民にあるだろう。主人公ヒロインを知るための重要なキーがまだ明かされてない。だが作品構造を見ると1話1話の題材となる推理はしっかりしてる。そこが楽しめたならそれは無視できる。だが1話はまだ良いが、2話はどーでもいいとなった。
1話は盗難と言う一応事件者に近い題材だったからだろう。題材への興味が足りないと小市民と言うキーが明かされない事による主人公ヒロインとの距離の遠さがつまらなさに繋がっている。この点エルはそのまんまの人だし、幸太郎は基本1話で面倒くさい性格はモノローグで語っていたと思う。
何よりその面倒くさい主人公を動かすのがヒロインと言うのがとても良かった。この作品はこの面倒な主人公にブレーキをかけるのがヒロインと言うすごい相性の悪い組み合わせになってる。
「私気になります」がこんなすごい言葉だったなんて…。