無職転生5
中々来季が出そろわないので前期の言い残しでも、この作品本当に奇妙だと思う。初期の作品って後の時代に出しても洗練されてなくて大体が面白くない。酷いになると、いろんな古い作品がスマホのパクりだと言われて貶められる。そりゃそうだ、スマホがそれらに影響を受けた下手したら孫引き作品なんだから。
この作品今でも十分面白い。その原因はこれなろうらしくないのじゃない?と言いたくなる。この作品基本転生転移らしい自己投影。ありがちなニート転生者。ただ、前世を何か引きづってるかのような描写が目立つ。わざと前回と違うのを、前世の不遇と違うという他力本願じゃなくて、自分がダメだったってのを強調して頑張ろうとする。
似た作品で最果てのパラディンが思い浮かぶ。このケース今はあまりない。ただ俺TUEEについてはそれなりにやってるとは思う。現実大半の人間が並の存在ばかりなのだから明らかに突出した魔法使いでその辺りは違う。ただ問題はこの世界魔法使い弱すぎる…。多分これが原因。おかげで俺TUEEさが全く感じられない。次にバトルがものすごく薄い。
それらの点から考えて、今の流れからすると洗練されてない部分も多い。ただどうやってもこれは良いと言える部分で2つの意味でキャラが良い。漫画アニメとしてキャラが良いのと、実写ドラマのようなキャラクターの良さがある。漫画アニメと違うのか?なら、あくまで実写化されないでアニメ化される漫画って意味でになる。
それらは他者を見てこいつ面白い奴って視点が強くなる。それに対して実写ドラマのようなものは、そういうのもあるが、理解できる納得できる、共感できるが重視される。おそらくはリアリティにつながると思う。キャラクターが良いって使う場合、使用する発言者が2つの意味どっちも好き勝手に使うので正直良くわからない感想が多い。
だがこの作品は両方の面から良い。丁寧に人物を描写する作品だと思う。単純にこれ一般小説の書き手のような部分が優れた作家さんだと思う。じゃなろうもこう作るべきか?ならそう簡単じゃない。アニメにおけるキャラの良さは飽和状態で基本運が決め手になる。ロキシーが中々良いと思うが、正直エリスは納得できる理解できるの部分がちゃんとしてないと成立しない部分がある。
エリスが一番人気と聞いてさっぱり分からなかった。だがずっと見てるととても可愛く感じてくる。エリスは回を進むごとにルーデウスへの信頼が大きくなってくる。典型的な嫌われる古いツンデレと思っていたらそうとは言えない。これはツンからデレじゃない。彼女が寄せるルーデウスへの信頼は男女の好意を超えたような関係の発展がある。エリスをツンデレの一言で片づけるなら多分魅力が分からないと思う。
で簡単じゃないと書いたのは、この手の作り方って多分陰気な話つくりになる可能性が有る。この作品はそういう面がもろ出る。だがかろうじてなんとかうまくやってる。奇跡的だと思う。作家自身の一般小説的うまさは当たり前で、それ以外にも何と言うか結果論的だなと思う部分もある。