ブギーポップ2
これものすごく大事だと思う。分かりやすい面白さをずっと考えてるけど、それとは別の部分も一応考えてる。重要なのは間違いなくわかりやすい面白さ。それがほとんどを占める。でも、1割ぐらいで良いからそうじゃない部分も考えるべきだと思う。何故なのか?と言うと、意外とそれも共通性があるから。
個性といってしまえるのかもしれないが、本当にそうか?と思えてきた。何かこれ他にも共通してる部分があると思う。一番分かりやすいのは、空気感や世界観のもつ雰囲気。これ滅茶苦茶重要。場合によっては分かりやすい面白さに入るから。逆に言えばそれで大体説明できてしまう、これが問題なんだ。実はまだ隠れていたと分かってきた。
典型的な空気感、世界観、雰囲気物語。
後は基本考えない部分が面白さの基本。これと相容れないので扱いにくいが、考える部分の面白さがこの作品にはあるが、ストレートじゃない。そこにキーがある。
もったいつけてなんなんだ?使い古されたものでシンプルに言ってしまうと想像の余地になる。だが、そういったものなのだろうか?なんとなくそういう単純さじゃない。そういう面白さもちゃんとあってそれはマヤカシじゃない。だが、これはそういうのとはちと違う。いやそれはこの作品に限ったものじゃなくて、想像の余地とはまた別に考えるベキなんだ。
曖昧模糊になるが、水墨画などの白い部分余白。もちろん白と黒で絵が出来るので白も黒のように分かりやすい面白さなのは間違いない。ただ、何か形を白い部分に残すのじゃなくて、元の土台となる白を単純に数多く残すとナルト、それは絵なのか?となる。
ブギーポップには何かこういった無意味に見えるような余白が多い。それはまるで隙間が多いと感じる物語になってる。その隙間がたまらなく心地良い。そしてその隙間は編が完結し無いと刺激にならない。そこが前回と続きになる。何故か?水墨画の余白を考えて欲しい。一部を切り取っても蛙や鳥がいてもそれは判別できるが、全体の絵としての統一感はそういった部分には宿らない。
終って初めて気がつく、心地良い物語の余分な部分。それがふんだんに用意されている。こんなの分かりやすい面白さで見ていたらまず面白いなんて言われない。
何が面白いの?でこの部分が感じ取れないと無理だ。