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母と名乗る魔物

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………ここは。気を失ってたか



 目が覚めるとそこは大きな鍾乳洞の様な場所に移動していることに気付く。


 3mほど先で作業をしていた黒猫はフリージアが起きていることに気付くと目にも止まらぬ速さでフリージアの手を掴む。



「ああ!フリージア!気づいたのね!

急に倒れるからすごく心配したのよ!そのまま死んじゃったらどうしようかと!」


さらっと恐ろしいこと言うなこの猫は

てゆうか、圧が、圧がすごい。すっごい迫ってきてる



「む!そこら辺の猫と一緒にしちゃダメよ

これでも昔は月夜の暗殺者って呼ばれてブイブイ言わしてたんだから!」



月夜の暗殺者って...自分で言うやつじゃなくね?


...あれ?俺喋ってないよな。まさか心を読まれてるのか?



「そうそう、今は私のスキルでフリージアの思ってることを読み取っているわ。あ、でも普段は使わないようにはするから!今はまだ言葉は話せないだろうから使ってるだけよ?」



「別に話せるぞ?」



「ええっ!嘘!」



 黒猫は心底驚いたようで三又に別れている尻尾をピンと立てている。そう言えば会ってから喋っていなかったなと思いながら「普通は話せないのか?」と問う。



「そうよ!ドラゴン種は他の種族よりも頭がいいから意思疎通が出来るけど、流石に生まれてすぐ話すなんて出来ないはずよ。

 はっ!そうか、フリージアは天才だったのね!そう!そうに違いないわ!!」



 薄々感じていたがこの魔物…少し母さんに似てるな…なんというか、親バカ感が。どうやら俺は生まれ変わってる様だし、まさかこいつが親なのか?



 てか、ドラゴン種?



「俺はドラゴンなのか?」



 自分の手を見てみると鋭い鉤爪が生えており指先から尻尾まで体の外側が透明な岩みたいなものに覆われている。

 神ではない何かは人間ではないと言っていたが、まさかドラゴンだったとは。



「あら?知らなかったの?でも変なのよね。

 私が知る限りフリージアみたいな特徴をもつドラゴンは確認されてないはずなのよ。」



  そうなのか...。あの神的なやつがくれたらしい身体らしいから、それが関係して特殊な体になっているのか?



「あんたが知らないだけじゃないのか?」



「その可能性は低いと思うわよ?

 なんたって私は世界を旅してきたからね!

 人間の街から生き物である限り暮らせないような土地までいっぱい旅してきたんだから!」



「へぇ、それはすごいな」



どうやらこの黒猫は人間で言う冒険者のような事をしていたようで人一倍、いや、魔物一倍知識があるらしい。


 そう言えば人間の街とか言っていたが魔物が人間の街?



「人間の街なんて魔物が行って騒がれなかったのか?」



「私は人化のスキルがあるからね。下手に街中で人化を解かなければそうそうバレることはないわよ!」



 人化か。名前からして人に化けるってことだな。


 …もしかして、人に化けている魔物って結構いたりするのだろうか。この情報、漏れたりしたら大騒ぎになりそうだ。



「ふっふっふっ。すごいでしょ!

 あ、そういえばまだ名前を教えてなかったわね。私は月夜猫ムーンナイトキャットのスカビオサよ!」



 月夜猫?聞いたことの無い魔物だ。希少種か?



「スカビオサか。いい名前だな。

 ところで俺とスカビオサは何故種族が違うんだ?てっきり親子かと思ってたんだが。」




「あ、えと…それには深いわけがあるの。」




「深いわけ?」



 動揺するスカビオサに不信感が募る。



「実はね、フリージアは私の子ではないのよ。」



「まあそうだろ」



「え??

 えあ、あ、あんまり驚いてないわね」



 俺が驚くと思っていたのか、スカビオサは即答で返事を返されたことにさらに動揺する。



「種族が違うってことは俺がハーフとかではない限り親子ではないだろうし、俺が出てきた卵の大きさからしてあんたから俺が生まれたなんて考え辛い」



「(この子なんでハーフとか知っているのかしら...)

で、でもね、別にあなたを盗んだとかそうゆうのじゃないのよ。

 私はあなたの本当のお母さんからもらい受けたのよ」







スカビオサ回想に入ります



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