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守護者と呼ばれた男

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「国民の皆様。とうとうこの日がやって来ました。

悪魔に魂を売り、人々を騙し、殺めた大罪人ロベルト・フローは今日、断罪されるのです!!」



 熱気をおびてきた会場。集まる視線。


 かつて守護者と呼ばれたロベルト・フローは全身に傷を負いながら、引き摺られるように処刑台に上がる。

 数ヶ月間の拷問は彼の声を奪っていた。



 民衆はその男を見るやいなや憎悪と嫌悪の視線を石と共に投げつけた。


 男は生傷をつくりながら柱に括りつけられる。



「では、大罪人の刑罰を発表します。

ロベルト・フローは火刑に処します!」


 その瞬間、男の足元から炎が舞い上がる。

 炎は瞬く間に男を包み、焼いていく。しかし、その炎はすぐには命を奪わなかった。



 男は数時間に渡る苦痛を味わい死ぬことだろう。



 しかし、男の頭の中は最後の瞬間まで酷く冷静であった。

 それが長期間拷問をされ続けたことによる痛覚の麻痺によるものか、生き物としての本能によるものか、はたまたその男が狂ってしまったからなのかは分からない。


 ただ一つだけ分かることはロベルト・フローという人物はこの日確かに死んだ。

 その事実だけである。



 そして物語が始まる。悪意と善意、思惑と策謀が混ざりあった世界の運命を1つの例外が狂わせていく。









 ――――誰かが言った。ロベルト・フローは狂っていたと。

 彼をよく知る誰かが言った、齢5の彼が人助けのために山賊達を惨殺した。あの時から既に手遅れであったろうと。


 そして誰かがふと考えた。

 もし彼の狂気の先が人助けでなかったら。その先にあったのはどれ程の悲劇だったろうかと。









まだ続きます

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