女神様とヘルメース神様と・・・と
なかなかの遅筆で悪戦苦闘しています。
お楽しみいただけたら幸いです。
改稿済です
PM23:58 もうすぐ女神が迎えにくる時間。
何故か今日はユウと会わなかった。
ユウはいつも変なトラブルに巻き込まれる。
この間も迷子を送っていったらその家族が風邪でぶっ倒れていたらしく、看病してきたらしいし。
その他にも雑草取りの手伝いしていたら、いつのまにかドブ掃除やら何やら背負わされてしまい、しかも嫌な顔ひとつせずやってしまう。
そういえばいつも神父には連絡しているみたいだけど、いつの間に連絡しているのだろう?
まぁ、しょうがない。
机の上には手紙置いといたし、今生の別れだが・・・
と、カツキがそんなこと考えていると部屋が少し光だし
『カツキ様、お迎えに上がりました。
心の準備はよろしいですか?持って行ける物は無いんですが。』
「神父に説明ありがとうな、話がすんなりとおったよ。」
『いえいえ、お越しいただくのにゴタゴタしても好ましくありませんので。
では参りましょう。』
女神がそう言うと、部屋を包む光が増してくる、とそこに。
「あー疲れた、カッチャンまだ起きてるの?」
と、扉が開いてユウが入ってきた。
光が収まる、見知らぬ光景。
「あれー、ここどこ?たしか僕らの部屋に帰ってきて扉を開けた時、カッチャンが起きていて??」
困惑するユウと唖然とするカツキ。
そこは城の召喚の儀の間、王女のシスティーナと神官と大臣の3人に、女神の姿もあった。
カツキは女神を見る、女神も呆然だ。
「女神様、帰れないんですよね?」
『えぇ。』
それを発してまた呆然とする女神、トラブルに弱いようだ。
『ま、まずは王女様、勇者カツキの適正を調べてください。
それまでは私、こちら・ユウ様とお話しておりますので・・・。』
そうしてカツキは、王女達と部屋を出ていく。
女神慌てて念話を入れる。
『神父様ですか?私女神です、この度はカツキ様にお越しいただけて・え、本人の希望だから宜しくと。
ありがとうございます、それでですね少し不手際が生じまして、ユウ様もこちらにお越しいただいてしまいまして。
しかも本人の希望というわけでもなく本当に申し訳ないと。
え、本人とお話しする?それが出来なくてご連絡をと。』
と言うと、前にいたユウが
『神父様?なんかカッチャンと知らない部屋に来ていて。』
目の前の女神様、口を開けてボウゼンとしてしまった。
『あなた、何故念話が出きるのですか?しかも異空間で??』
「異空間てわからないけど、何時も神父様に連絡する時はこうですよ。
他の人にはしちゃダメって。」
とりあえず神父に大丈夫と連絡を入れたユウ、また連絡すると言い神父と交信を切った。
連絡が終わると女神様の横が一際輝き、ヘルメース神が登場した。
『ヘ、ヘルメース神様?どうしてここに??』
『部下の失態を尻拭いするのは上司としてあたりまえの事だろう?
それにしても良縁奇縁というか、君らは本当に相性が良いね。
あと500年は出逢え無いと踏んでいたんだが。』
そう話すとヘルメース神はユウの頭に手を置く。
ユウの体が輝き出す。
『お久しぶりだね、人の子。』
ヘルメース神の発言に女神ビックリ!
ヘルメース神は、ユウの魂に施した封印を外し眷属化を施す。
『あれから僕の教え通りにきちんと徳を高めていたんだね。
このlevelなら僕の眷属に出来る。』
訝しげな表情の女神、ヘルメース神とユウを見る。
魂の封印が解けた今、女神も何かを感じ取っている。
と、おもむろに女神つぶやく。
『ユリウス?貴方はユリウスじゃないの??』
ユウも話だす。
「女神アクユリナ様、やっとお逢い出来ました。
ヘルメース神様ありがとうございます、お約束の日が今日なんですね?」
『本当はもっと遅かったんだけど、うちの駄女神がやらかしたからね。
でも、君のlevelもかなり上がっていたから僕からテコ入れできたしね。』
女神ヘルメース神に、状況をうかがう。
『君に湖の監理して貰ったろ?
そこでユリウス君が斧を落として君と知り合い、二人とも良い感じだったじゃないか。
あの後君と二人で湖に訪れて、僕がユリウス君に試練を与えたんだよ。』
『試練てまさか?眷属昇格のですか?』
『そうしないと、人の一生なんてあっという間。
その後、使えない部下が消沈し更に役に立たなくなる、どう思う?
主としては、ユリウス君を品定めしてみたくなるだろう?
もっともユリウス君の方が使えそうだから、試練与えようと思ったがアクユリナに縁があるんだなぁ。』
女神様はなんか不服げだったが、最愛のユリウス・ユウとの再会に顔がニヘラニヘラしていた。
しかも。眷属としての再会。
これでずっと一緒にいられる、女神様最大テンションで、ここでふと、
『ヘルメース神様、私の今までのユリウスの記憶は?』
『封印していたに決まっているだろう!
人の子が眷属になるのにどれだけ魂の徳上げ(levelup)が必要だと思うんだい?
今の彼はあれから転生4代目、その間君の為だけに他の者とも結ばれずひたすら魂の徳上げをしていたんだよ。
しかも4代じゃ上げられ無い程の徳を、その間君は彼の事を忘れてたんだろう?いじらしいじゃないか?』
『いえいえ、ヘルメース神様が封印してたって言ったばかりじゃあないですか!』
でも女神、顔が赤い。
『さっきのでもう眷属化は終わっているから、後は指導をアクユリナにまかせるよ。』
とヘルメース神はそう伝えて消え去り際、女神の心の中に
《夫婦神として宜しく導いてよね。》と伝えて去っていった。
もう、女神の顔は赤信号のようだった。
更新は不定期ですが、がんばります。
宜しくお願いします。