女子力
とりあえず2人の装備をどうしようかと考える。武器とかも一応持ってた方がいいのかな。2人共何も得物は持ってない。でも魔法を使って戦うから必要ない気もするけど。う~ん、2人の希望と持ってるスキルとかによるかな。2人のステータスは
名前:アリア・テレース
年齢:18
種族:人族
性別:女
レベル:17
HP:181/181
MP:273/273
STR:110
INT:210
AGI:72
DEX:56
スキル:
【神託】
【天啓】
【回復魔法 LV.5】
【支援魔法 LV.4】
【水魔法 LV.1】
称号:
レスティア教の神官 レスティアの信徒 妄想家 神の代弁者
名前:シータ
年齢:12
種族:ハーフエルフ
性別:女
レベル:18
HP:193/193
MP:342/342
STR:134
INT:168
AGI:125
DEX:91
スキル:
【精霊魔法(風)】
【遠視 LV.2】
【気配遮断 LV.1】
【風魔法 LV.2】
【解体技術 LV.2】
称号:
風精霊の加護 森の民 サバイバー
なんだけど。やっぱり持ってるスキルは少ないな。普通はそうなんだろうけど、仲間がどんどんスキルを憶えていったからそう思うのは俺の感覚がマヒしてるだけだな。レベルもそんなに高くないし、ステータス値もこんなもんか。奴隷契約も終わったし自然に使えるようになるスキルは勝手に付くんだろう。しばらく俺もまた【スキル習得度アップ】とかは付けておいた方がいいか。それとも付けなくても勝手に憶えるようになったんだろうか。どのスキルもセットしていなくてもレベル10ぐらいが身についていると思うだけどな。それも試してみるか。
2人共特に何か得意そうな武器のスキルは見当たらない。やっぱり魔法を使って戦ったりしていたんだろう。あれ?シータってモンスター倒したりしてたみたいだけどアリアってそれなりのレベルになってるけど何でだろう。
「ちょっと聞きたいんだけど、アリアってそれなりのレベル持ってるよね?普通に生活してたらそんなレベルにならないと思うんだけど、何で?」
「あら、ダイゴ様。勝手に人のステータス見ましたわね?」
「あっ、ごめん。普通に確認しちゃった。」
「いえ、まぁダイゴ様が人のステータスを見ることが出来ることはわかっておりましたしね。
でも覗くなら別の所を覗いた方がよろしいかと思いまわよ。」
「なんで覗きを推奨してるんだ?」
「そういうスキルはないんでしょうか?」
「いや、あってもアリアには絶対に教えないから。」
正直【千里眼】を使ったらいくらでも出来ると思う。でも教えないでおこう。確実に覗かれる立場になりそうだしな。俺が使ってて勝手にアリアが憶えない様にして貰いたいな。
「ともかく、レベルのお話でしたわね。それは私がレスティア教の神官だからですわ。
神官としてある程度の回復魔法が使える様にレベルを上げる必要があって、レベル上げをした結果ですわ。」
アリアがそう答えた。俺は何となく理解した。
この世界には教会がある。それぞれ崇拝している神は違うが、大きな町には1つはある。そしてそこには回復魔法を使える人がいる。冒険者や町の人は回復魔法が必要になれば教会に行く。教会という場所がそうさせているのかもしれない、教会が癒す場所という考えがあるんだろう。だから教会で働く人は回復魔法が使える人になる。そして教会に回復魔法を求めてきた人にお布施を貰って回復魔法をかける。その時にレベルが低くてMPが少ないと大した回復魔法が使えなかったり、回数も少なくなったりするんだろう。
「そっか。でもモンスターってどうやって倒してたんだ?攻撃系の魔法使えそうにないけど。」
「あぁ、それはパーティを組んで私が支援魔法をかけた方に倒して頂いたんです。そうすると私にも経験値が入りましたから。」
「なるほどね。じゃあ得意な武器とかはないんだね。」
「そうですわね、特にこれと言った武器はありませんわね。」
「そう言えば神官って刃物使ってもいいの?」
「えっ?えぇ、特にレスティア教ではそう言った禁忌はありません。」
「そうなのか、どうしようか。まぁ絶対に武器を持たなくてもいいと思うだけど、何かあった時には身を守れるくらいにはなっておいた方がいいと思うしな。」
「そうですわね、冒険者として活動するのであれば必要なことかもしれませんわね。」
神官とかなんだろう。杖とかなのか。でもメイスとかモーニングスターとか振ってるのを想像してしまうんだけど。見た目とギャップがあった方が面白そうなんだけど。いやいや、そんなので決めてもしょうがないな。
「シータは?何となく弓とか使いそうだけど。」
「使ったことない。」
シータが答える。そうかエルフだと弓使ってそうなんだけど。スキルも【遠視】と【気配遮断】持ってるからあってると思うんだけどな。でも体が小さいから合う弓がないかもしれないな。
「主、とりあえずザールに行ってから決めてはどうじゃ?ここから近いし、向こうの町の方が良い武器があると思うぞ。」
俺が頭を悩ませているとブランがそう提案した。
そうか、もうザールもすぐそこなんだ。しかもドワーフが住んでる町だし色んな良い武器があるだろう。どうせ新しく用意するのならいい武器を手に入れた方がいいか。流石ブラン。
「そう言えばそうだね。じゃあ2人の装備はザールに行ってから揃えようか。今直ぐじゃなきゃいけないってことないもんね。」
「私はそれで構いませんわ。」
「シータもそれでいい。」
2人もそう言うし今回は冒険者ギルドに登録だけするか。シータにギルドカード作ってやりたいし。
「じゃあ冒険者ギルドに行って、冒険者の登録だけしようか。」
そういう事にして俺達は冒険者ギルドに向かう事にした。
冒険者ギルドは町の規模に比例して少し小さな建物だった。エデバラよりも小さいな。
ギルドの中に入るとカウンターが1つしかなかった。受付と報告窓口が一緒になってるのか。そこには一人の男性がいた。
「いらっしゃい、旅の冒険者かい?」
カウンターの男性が声を掛けてきた。ここの男性も冒険者風の雰囲気をしている。どこでも大体元冒険者とかが働いてることが多いのかな。40代位の背の低めのがっしりとした感じの男だった。ブランの様な雰囲気があるから前衛職で盾とか持ってパーティでは壁役とかやってそう。でも目の感じは優しいんだよな。嫌いではないタイプだ。
「はい、旅してこの町には初めてきました。今回は新しく仲間になった子の登録に来ました。」
俺は丁寧に答えた。
「そうか、それで誰が冒険者の登録をするんだ?」
「こちらの女の子2人です。」
「えっ?そんな小さな子が冒険者になるのか?」
「えぇ、こう見ても魔法が使え、それなりに戦えるんです。」
「そうなのか・・・。わかった。登録の説明はいるかい?」
「俺達がまた伝えますので大丈夫です。ありがとうございます。」
ギルドの男性と話をして手早く登録してもらうことにした。俺達は慣れたもんだし、説明を聞かなくていいだろう。俺達が登録した時の様にギルドカードに2人が血を垂らして、お金を払う。一緒のパーティにして貰う為俺達のギルドカードも渡した。男性が奥に行って帰ってきたら青い顔をしていた。
「あんたらいったい何者なんだ?剣術のレベルが10とかあったんだが・・・。」
あっ、忘れてた。ギルドの男性の台詞で思い出した。俺は【偽装】でカードのスキルとか誤魔化してたけど、ガイとブランのをいじるの忘れてた。エデバラでは俺達の事バレていたから気にせずにいたからそのままにしたままだった。
「えっと、俺達エデバラから来たんです。今エデバラでは冒険者ギルドが冒険者を鍛えていることをご存じないですか?それで俺達強くなったんですけど。」
俺はそう言って誤魔化すことにした。あながち嘘でもないしね。鍛えたのは俺達の方なんだけど。
「そう言えばエデバラから来た冒険者が言ってたな。強くなりたくないやつは出て行けとか言われたとか。」
「そうなんです、あそこのギルドでは冒険者の事を鍛えてくれるんです。だから俺達もスキルのレベルが高いんです。」
「そうだったのか、それだけの強さがあるんだったら頼みたい依頼があるんだが、どうだ?」
男性からいきなりそんな事を言われた。
「依頼の内容によるとしか言えませんね。俺達はこれからザールの町へ行こうと思ってます。護衛なんかの時間がかかる依頼は受けれません。どういう依頼でしょうか?」
俺が代表して答える。
「いや、なに、魔獣の討伐を頼みたいんだ。」
男性が申し訳なさそうに言った。また魔獣かよ。ホントにどこにでも沸いてきたな。
「どういう魔獣なんですか?」
「それが【デモノプラント】と言う魔獣なんだ。」
「【デモノプラント】ですか?」
俺はその魔獣の事は知らなかった。そもそも魔獣も本に載っていたのだけ知ってる。その本はグラントの国にいた時に読んだ本だから、グラントに出る魔獣が載っていた。エルバドスに出る魔獣の事はそんなに載ってなかった。
「どういう魔獣なんですか?」
「あぁ、魔獣って言うか植物みたいなやつなんだ。大地に根を張り幻覚作用のある花粉を撒いて、獲物を誘い込んで捕まえて食うんだ。そいつが近くの森の中に住み着いてるらしいんだ。何人か犠牲になった。それでこのギルドから冒険者も出て行ったんだ。」
ギルドの中を見ると閑散としている。誰一人として冒険者の姿がなかった。ギルドに入った時におかしいなとは思ったんだけどそう言う事だったのか。
「でも魔獣が出たにしては町はそんなに焦ってない感じでしたけど?」
俺は感じたことを質問した。町の中は近くに魔獣が出たといった雰囲気はなかった。
「あぁ、【デモノプラント】は根を張るとその場から動かないからな。森から出てくる訳じゃないから、こちらから近づかなければ襲われることはない。ただ自分の根が張ってあるところだけは移動できるみたいでな、段々と自分の根を伸ばして行動できる範囲を増やしていくんだ。だから放置しておけばその内この町にも被害が出る事になるだろう。まだ先の話かもしれんがな。」
「そうだったんですね。【デモノプラント】のランクは?」
「一応Bランクだ。さっきも言ったように広範囲に幻覚作用のある花粉を撒いたり。蔦を使って獲物を捕縛する。その上消化液を吐いたりもする。対処が難しいんだ。」
「それは面倒そうですね。それで報酬の件なんですが。」
「あぁ、それは出来る限りの便宜を図ろう。ギルドランクもCからBにしたって良い。」
「えっと、そう言うのはギルドマスターに話をしなくてもいいんですか?」
「恥ずかしながら俺がここのギルドマスターなんだ。」
「それは失礼しました。」
「いや、こんな小さなギルドだし、他の奴は【デモノプラント】の様子を見に行って、ちょっとな。」
そうだったんだ。俺としては受けてもいいんだけどな。みんなはどうだろう?まぁガイとブランは俺の好きなようにってことになるだろう。アリアとシータの2人だよな。
「少し相談させてもらってもいいですか?」
俺はそう言ってみんなを連れて一旦カウンターから離れた。
「さて、みんなどうする?この依頼受けるか?」
「ダイゴの好きなように。」
「主の好きなように。」
ガイとブランはいつも通りの返事だった。そうだよね、いつも通りだよね。逆に断ることあんのかね。
「私もダイゴ様にお任せしますわ。恐らくですがダイゴ様にはたいした敵ではないんでしょう?」
「シータもいいよ。」
アリアもシータも別にいいみたいだし、とりあえず受けてみるか。
「じゃあ、俺達がこの依頼受けます。」
俺はカウンターに戻ってそう告げた。
お読み頂きありがとうございます。




