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召喚された世界はスキルがものをいう  作者: 雷
冒険への足掛かり
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秘密の共有2

 今付けているスキルで説明していないのは

倉庫持ち(アイテムボックス)】と【鑑定眼アナライズ・アイ】か。



倉庫持ち(アイテムボックス)】は名前の通り別の空間に出し入れ自由の倉庫を持つスキル。

 手に触れたものを倉庫に入れるとイメージすると目の前から消えて収納されるらしい。

 出したい時も物をイメージしながら念じると出てくる。結構な大きさの物や量も入れることが出来るみたいだ。

 ただ動物や、人、生きているものは対象外みたいで収納するのは無理だった。

 倉庫の中の時間経過はないみたいで一度暖かいパンを入れてしばらくたってから取り出しても暖かいままだった。

 このスキルは商人などが稀に持つレアなスキルだった。

 今も結構な数の物を入れていたりする。



鑑定眼アナライズ・アイ】は視界に入った物や、人物の詳細を知ることが出来るスキル。

 物だったらその名前やどう言った物かの詳しいことが分かり、人物だったら城で魔法具を使って見た様なステータスが読み取れる。

 道具屋などが持つスキルらしい。



 俺はこの【鑑定眼アナライズ・アイ】を使って2人の奴隷を選定した。

 奴隷商のところでスキルを使ったまま、檻の中にいる全員のステータスを見て頼りになりそうな人物を選んだんだ。

 それなりに戦闘に役立ちそうなスキルを持っているやつが多かったみたいだが、それと同時にヤバそうな称号も持っていた。

 人殺しだったり、盗賊だったりとどう考えてもそんな奴を仲間にはしたくなかった。

 目の前の2人はかなりまともそうだったんで即決した。



 と、そう言えばまだ2人には俺の事全然説明していなかったな。2人のことはステータスは見て知っているがちゃんと自分の口から聞きたいし。

 挨拶は大事。

 いきなり有無を言わさず連れてきて、勝手に腕再生させてまだ名前すら名乗ってないってのもおかしな話だ。

 でも一刻も早く何とかしてやりたいと言う気持ちが先走った結果だった。




「すいません、そう言えば俺自身のこと何も伝えてませんでしたね。ゆっくりと説明していきますね。だから2人共また座って貰っていいですか?」



 俺はやさしくそう伝えた。

 2人は顔を見合わせ少し落ち着いたのか、またベットに並んで腰かけた。



「何から伝えればいいか悩むところですが、とりあえず俺の名前はダイゴと言います。

 別の世界から召喚された勇者です。」



 周りくどい説明も面倒なんで直球で行くことにする。2人にはさっき秘密にするように言ってるから話しても大丈夫だろう。

 しかし俺のセリフに何を言ってる?みたいなキョトンとした顔を2人共していた。いきなりそんなこと言われてもそんなリアクションになるよな。



「嘘をついたりはしてませんよ。先程姿を変えていたり、腕を治したりした出来たのは俺が勇者でほとんどのスキルを使いこなすことが出来るからなんです。」



 実際にはちょっと違うがこう説明した方が分かりやすいかと思ってそう話した。

 この世界では勇者は超人扱いの様だしこれで納得してもらった方が話が早い。



「勇者様だったんじゃな。」



 ドワーフの方はそう言ったので恐らく俺の言うことを信じてくれたんだろう。



「話を続けます。俺は勇者でこの国に召喚されたんですが、どうもこの国の王とは合わないようで城を出たんです。そして1人で魔王を倒そうかと考えているんです。

 しかし流石に1人で強くなってと言うのは難しいでしょう。その為に一緒に旅をして色々な経験、戦いをしてくれる仲間が欲しかったんです。だからあなた達を奴隷商から買わせてもらいました。」



「冒険者ギルドで仲間を募集しなかったんですか?」



 ドワーフではないもう1人が聞いてきた。

 こちらはまだ俺のことを疑っている様子だ。



「それも考えました。

 仮にパーティを組めたとして、常人が使えないであろう高レベルのスキルを色々使って戦う奴を、なにかおかしいと思いませんか?

 俺は出来る限りここでは勇者であることを隠したいんです。もし勇者であることがバレると城に連れ帰されるかもしれませんし。しかしスキルを使わないで冒険者として暮らしていっても魔王と戦えるまで強くなるにはどれぐらいの時間がかかるかわかりません。

 だから奴隷を買って仲間にすると言う道を選択しました。」



 俺はまっすぐに目を合わせ説明した。



「そうか。」



少しは納得してくれたみたいだ。



「だから俺は御2人のことは奴隷としてではなく、一緒に旅をしてくれる仲間になって欲しいと思っています。正直命がけの旅になるでしょうし、俺も出来る限りのことはしますが平穏な日を過ごすという事にはならないと思います。

 その上でお願いしたいと思っています。」



 俺は真剣に伝える。



「わしは元々死と隣り合わせの冒険者をやっておった。じゃから今更命がけの旅をすると言われても覚悟はとうの昔につけておる。

 そして生きる希望を与えて下さった勇者様に付き従いますじゃ。」



 ドワーフはそう俺の目を真剣に見つめて答えてくれた。



「どうせあのまま奴隷商のところにいたらどうなっていたか分からない身だ。

 だから命がけの旅をすると言われても問題はない。好きに使ってくれ。」



 もう1人からも一応了承は貰えたようだが言い方にトゲがある気がする。

 いくら勇者だって言ってもさっき初めて会った自分よりだいぶ若いやつだし、信頼関係も全然ない間柄だからしょうがない。



「そう言えば奴隷契約はすぐにでも解除できますが、正直まだ2人のことを信用できていません。

 勇者であることや俺のスキルの話を伝えているから万が一でも裏切られたら大変な事になるかもしれないので。だから申し訳ないが俺が2人のことを信用できるまではこのまま契約は継続させてほしいです。ただよっぽどのことがない限り命令なんてするつもりなんてありませんから。信用に値する人物だと分かればその時には契約を解除することを約束します。」



 俺は頭を下げながら2人に言った。



「そんな、わしはこのままずっと勇者様の奴隷でも構いません。気にしないでくだされ。」



「言ってることは確かに筋が通っているし、実際にあの場から連れ出して貰ったんだから異論はない。」



と2人共俺の提案には納得してくれたようだ。



「ありがとうございます、ところで2人の名前を聞いてもいいですか?」



 こちらから伝えることが一区切りしたので2人の事を聞いてみる。



「わしはドワーフのブランといいます。よろしくお願いしますじゃ。」



 そうブランは笑顔で答えてくれた。


 実際には【鑑定眼(アナライズ・アイ)】のおかげで名前も知っていたがそれはそれ、やっぱりちゃんと名乗って貰って意味があると思う。



 ブランのステータスは



名前:ブラン

年齢:75

種族:ドワーフ族

性別:男

レベル:37

HP:680/680

MP:170/170

STR:540

INT:270

AGI:110

DEX:600


スキル:


【闘斧術 LV.5】

【闘槌術 LV.3】

【体術  LV.3】

【鍛冶技術 LV.3】

【細工技術 LV.3】

【土魔法 LV.2】

【剛健》】

【剛力】


称号:蛮勇 職人見習い 守護者 酒飲み 天然 土精霊の加護 奴隷



だった。

 かなりの戦闘スキルを持っている。

 奴隷商で見た中では一番強そうだった。



 見た目は今はボサボサのオレンジがかった髪と同じ色をした顔の下半分を覆うような立派な髭を生やしている。眉毛も豪快な感じだがその下にある目はクリクリっとつぶらな感じ。鼻は団子っ鼻だな。

 身長は120cmくらいだろうか。しかし腕も足も胴体も俺の倍はあるんじゃないだろうかと言うくらい太い。ただ脂肪と言うよりも筋肉なんだろう。だから体重は想像できないな。

 ファンタジー物で言うドワーフの見た目そのままだ。




「俺はガイだ。」



 もう1人がぶっきらぼうに言った。


 ガイと名乗った男は見た目は濃いブラウンの短髪でこちらも口と顎に髭がある。凛々しい眉と鋭さを持った目をしている。鼻筋は通り男前って顔をしている。左目の処に縦に刀傷の様な物があってそれが精悍な顔を一層引き締めている感じだ。身長は俺より高く180cmぐらいか。

 奴隷商のとこで見たが筋肉質でバランスの取れた体格をしている様だ。


ステータスは


名前:ガイ・インフェリア

年齢:37

種族:人族

性別:男

レベル:31

HP:540/540

MP:87/87

STR:352

INT:300

AGI:240

DEX:400


スキル:


【剣術 LV.6】

【槍術 LV.5】

【体術 LV.4】

【馬術 LV.4】

【軍隊指揮 LV.4】

【戦術指揮 LV.3】

【気配察知 LV.1】

【騎士】

【鼓舞】


称号:元近衛兵団団長 指揮官 頑固 馬鹿真面目 全てを失った者 奴隷



 こちらも戦闘スキルは色々持ってるが、気になるのは称号の方だ。

 元近衛兵団団長って・・・それが奴隷になったってことは色々あったんだろう。

 全てを失った者とかも付いてるし。

 今はあえてその件にはあえて触れない。

ステータスの値は適当に決めたので後で修正入れるかもしれません。


2016/10/6にガイのスキルを変更しました。

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