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召喚された世界はスキルがものをいう  作者: 雷
冒険への足掛かり
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唐揚げ

 何となくだが他の冒険者の戦い方が分かった。やっぱり基本があってそれに沿って戦う。そりゃそうだろう、何かへまをやったらそのまま死んでしまうこともあるだろう。

 ただ俺の場合は戦い方が特殊だからあんまり参考にはならないな。自分に合った戦い方を自分で見つけるしかないか。



 冒険者パーティから離れて【支援魔法】を解除する。

 俺達も俺達の依頼をこなさないとな。後残るはEランクモンスターの討伐だ。少しは気を引き締めないと。そんなことを思いながら【索敵(レーダ―)】を使う。よし、獲物は見付けた。行こうか。



 小高くなっている丘を越えると小さな原っぱがあった。そしてそこに居たのはおっきいニワトリだった。正確には羽の色がモスグリーンで、トサカの形も違っている。ただフォルムは結構そっくりだった。

でも大きさは2mは超える。それが地面をつついて虫みたいなのを食っている。見付けるモンスター、見付けるモンスター何か食べてるな。

 【マンモバード】というモンスターだ。(くちばし)で突っついたり、強靭な足の爪で攻撃してくるらしい。魔獣ではないので特に魔法を使ってきたり、火や毒を吐いたりはしてこない。そしてその肉はブル・ボアより美味しいらしい。



「とりあえず面倒くさいし正面突破で行く。」



 そう言って俺は剣を抜きそのまま突っ込んでいく。後をガイが追ってくる。

 マンモバードは近づいてくる俺達に気付きケェーッと声を上げ威嚇してきた。構わず突っ走る、狙うは足だ。斬り付けようと剣を引くがマンモバードはバサッと豪快な音を立てて羽を打ち、飛び上がって後ろに下がる。ずっと飛び続けれるわけではないが結構距離を離された。


 俺とガイは二手に分かれて左右からマンモバードに迫る。マンモバードにより近かった俺の方を向き飛び上がって羽ばたきながら足の爪で俺を引っ搔こうとする。それを何とか剣で捌きながら足を斬れないかチャンスを伺う。しかし自分より上の位置から攻撃されるのってしんどいな。防御で腕をずっと上にあげとかないといけないから剣を振るにも予備動作が取れない。こんなに攻めあぐねるとは思わなかった。ガイも俺とマンモバードの攻防に入ってくることが出来ない。上下に並んでいる俺達を攻撃しようとすると、俺と同じように近くまで寄るか、高く飛び上がって攻撃するかぐらいしかない。しかし近くまで寄ってきても同じようにしたから斬るのは難しいし弾かれた剣が俺の方に来るかもしれない。飛び上がると空中では一応は飛べるマンモバードの方に分があるだろう。

 一度マンモバードの足を大きく打ち払い俺は後ろに下がって距離を置く。

 

 やっぱり単純に正面からぶつかっても簡単には勝てないな。今使ってるのも2人共剣だしな。弓とかあったら羽に当てたら飛べなくしたり出来るかもしれない。相性も重要か。



「少しだけ時間を稼いでくれ。」



 俺の言葉を聞いたガイがマンモバードに向かっていく。

 今の間に俺はスキルの付け替えを行う。



「いいぞ、離れろ。」



 俺が叫ぶとガイがマンモバードから距離を置くように後ろに飛ぶ。



「【風の刃(ウィンドカッター)】」



 無詠唱で作った風の刃がマンモバードの右羽を切り裂く。羽の中心部分を大きく切り裂かれて飛ぶことも、羽自体も畳めなくなる。不自然な体勢のマンモバードにガイが剣を構えて斬りかかる。上段から一気に振り落としマンモバードの首を断ち切った。

 何とか倒せた。俺は剣を収めガイのところへ行く。



「怪我はしなかった?」


「あぁ、特には。これでEランクの魔物だったのか。」


「そうだね、割と大変だった。武器の相性とかもあったしな。ただ普通はFランクの奴が2人で討伐するようなモンスターじゃないけどね。」


「それもそうか。」



 普通Eランクのモンスターを討伐するならFランク冒険者は4人位必要で、なおかつ有効な攻撃手段などを用意したうえで挑む。俺達みたいに行き当たりばったりで挑んでいたらいくつ命があったって足りないだろう。俺がその気になったら出会いがしらの魔法の一撃で片は付くんだろうけど、それだと俺だけが強くなっていく。ガイやブランも一緒に旅をするのだから強くなってもわらないと何があるかわからない。連携出来るか確認で今回こうやって戦ったけど全然だったな。2人とも前衛なんだから俺は遠距離攻撃とか支援に回った方が連携としては取りやすいんだろうけど。そう言う戦い方にしていこうかな。



 反省と考察は後にしてギルドに渡す部位を回収するか。確かトサカだったっけ。そう思って落ちてた頭を拾ってトサカだけナイフで切って【倉庫持ち(アイテムボックス)】に入れる。後体も収納する。唐揚げとかできないかなぁ。



 さて、後1匹だけど結構時間かかったな。一度ブランのところに戻ろうかな。もう煮込みもいい頃合いになってるだろうから昼飯にしてもいいだろうし。

 俺達はブランのところまでいったん戻ることにしてまた森に歩き出した。

これを書く前にアクセス解析があるのに気づいてみたら結構な数の人に読んで頂いてるのに気づきました。読んで頂いてる方ありがとうございます。


ブックマーク付けてる人数=読んでる人の数と思っていました。

作者の趣味丸出しのこんな話ですが、しばらく時間はあるので更新出来る限り話上げていこうと持ってます。お付き合い頂ければ嬉しいです。


そしてここまで書いて思ったこと。


あれ?たしか初期の考えだったら10話程で旅に出てたはずなんだけどな?

どうしてこんなに長くなってるんだろう⇒書いている最中に思いついたことをぶっこんでいっているから。3人が旅に出るにはもう少しかかりそうです。

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