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召喚された世界はスキルがものをいう  作者: 雷
冒険への足掛かり
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簡単なお仕事でした

街へ帰る時にも、俺は先程の索敵に使ったスキルを使った。おかげで街への迷うことなく一番最短距離の道が分かるし。モンスターにも出会うことなく歩いて行ける。


 便利だな~っとしみじみ思った。

 良し、このスキルをセットで【索敵(レーダー)】って名前にしておこう。【八百万のスキル(アルティメットスキル)】にはお気に入りみたいに登録できたし。



 基本的にはスキルは組み合わせると使い勝手が格段に良くなる。

単体でも十分効果はあるが、長所を伸ばす様なスキルを付けたり短所を補うようなスキルを使うと倍々で利用価値が上がる気がする。



 歩いているともう街を取りかこむ壁が見えてきた。

結局今回の依頼を達成するまでにかかった時間は街を出てから1時間強くらいか。

 歩いていた時間の方が長かったな。



「街に就いたらギルドに報告しに行こうか。」



 歩きながら2人に伝えた。



「いや、それはやめておいた方がいいじゃろう。」



 ブランが首を振る。



「えっ?何で?」



 何かあったっけ?



「あまりにも早過ぎるんで疑われたりするじゃろう。

 受けた3件の依頼じゃと普通は大体良くて1日、悪くて期限ぎりぎりでようやく達成出来るってとこじゃ。」


「そうなんだ。」



「うむ、目当てのモンスターを探すまでにも時間がかかる。

 例えばブル・ボアなんかは通った後とかをつけて、縄張りを見付けて好物のキノコが生えている所で待ち伏せするとか。

 そうやって1匹ずつ倒していくもんじゃよ。

 こっちからモンスターを見付けてなんてことはほぼありえん。かなり上の冒険者なら痕跡を見付けそのまま倒すという事は出来るじゃろうけどな。


 主達はまだFランクじゃしこんなに早く依頼達成したと意気揚々とギルドに報告しに行ったら怪しまれるじゃろうて。」



 ブランの言葉に納得する。

 そう言えば自分がFランクの冒険者だと忘れていた。しかも大したスキルも持ってなかったんだ。いくらパーティ内にCランクのブランがいるからって言っても早すぎるか。



「じゃあ、どうしよう?今日の宿でも決めに行く?」



「それもそうでじゃが道具屋に行って必要なものも揃えたいのう。

 主の剣の手入れをしないといけないじゃろう。

 わしは鍛冶のスキルを持っておるから武器の手入れ位は出来るしの。」



「そっか手入れしとかないと使えなくなったりするか。それだったらお願いしようかな。

 じゃあとりあえず街に戻ったら道具屋に行ってから、宿を探す。

 そして暫く経ってからギルドに報告しに行こうか。」



 これからの予定を決めながら歩いていたら街の門が見えてきた。

 門にはズラッと人がまだならなんでいた。その並んでいる人をしり目に進んでいく。

 そして並んでいない入口に来た。



「ギルドカードを見せて下さい。」



 門番にそう言われる。冒険者用の入口が別にあったんだ。


 門番にギルドカードを渡す手の平位の小さな水晶の様な物にカードをかざす。すると水晶は青く光った。



「通っていいですよ。」



 門番はそう言ってカードを返してくれた。続く2人も門番にカードを渡し同じように問題なく門をくぐる。


 あの手に持った魔法具でギルドカードが本物かどうか確認しているんだろう。しかし顔写真もないギルドカードで他人が使ったらどうするんだろう?

 と思ってブランに聞いてみると本人じゃないとギルドカードは使えないと言われた。


 何でもギルドカードは極々少量のMPを登録した人間から奪って表示しているとのこと。だから本人の手を離れてしばらくの時間が経つと真っ黒くなってなにも見えなくなるらしい。


 へぇ~、ちゃんとセキュリティーあるんだ。

 ちょっと感心した。

 これも魔法具なんだろうけど凄いな。



 さて無事街に戻れたし道具屋に向かいますか。



--------------------------



 道具屋も大通り沿いにちゃんとあった。中に入ると冒険者以外にも一般人の様なカッコをした人もいた。

 冒険以外にも使うえるものが売ってあるんだろう。


 陳列しているものが面白そうだったので2人とは別行動で色々と見て回らせてもらう。

 棚には物がいっぱい溢れていた。

 見た目何に使うかわからないものがたくさん並んでいたが俺には【鑑定眼(アナライズ・アイ)】があるので問題ない。


 回復薬の様な物やMP回復薬もあった。

 ケミンの葉を使った薬で~みたいな説明だったけど薬関係のスキルを使えば俺も作れるってことかな?

 まぁ魔法が使えるから必要ないかもしれないけど。


 店内をブラブラしてる時に素晴らしいものを発見した。

 それは本だ。背表紙にはモンスター大辞典と言った感じで書いてあった。


 この世界では紙は結構な高級品だ。だから本もあまり出回っていない。

 城にいる時にも何冊かは読ませてもらったけど大した内容ではなかった。この世界の事が少しわかるくらいとか魔法のことが少しわかるくらいの範囲だった。


 この本を読んだらモンスター探したり戦うのが楽になるかも。そう思って購入を決めた。他にも見るとお料理百科とかモンスターの捌き方が載っている本も見付けた。

 これからの旅に役立ちそうなものを全部買おうと思った。しかし値段を見ると目を見張るお値段をしてた。

 ガイとブランの装備を揃えた時の倍ぐらいの金額になる。背に腹はかえられない、まだ金は持ってるしな。暫くはお金を使うことはないだろう。

 ギルドで依頼をこなしたら収入もあるだろうし。


 俺が本を見繕って持っていくとブランも剣に塗るための油や砥石を持っていた。俺が大量の本を抱えているのを見て驚いたけど。


 カウンターに本を持っていったらびっくりされた。

 冒険者のカッコした俺がべらぼうに高い本を何冊も購入しようとしたからだろうけど。俺は普通に金貨を並べた。すると店を出る時には外まで店員がきてお辞儀してくれた。

 いや、あんまり目立ちたくないんだけどな。


 俺達はすぐに路地裏に行って人目がないことを確認してから買った本とかを【倉庫持ち(アイテムボックス)】の中にしまった。

前の話もちょっと編集して出来るだけ読み易くしてみました。

ましになっていれば幸いです。


あれ?ガイが全然出てこない。

主人公がチート過ぎるし、ブランが冒険者の知識持ってるから仕方ないか。


ガイが活躍するのはもう少し後になりそうです。



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