表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/13

聡明生徒会長 6

「森本さん!」


飛島さんの悲しそうな声が聞こえる。

顔を上げると、伊達先輩に頬を叩かれる。


「・・・っ」

「よそ見すんなって。お、意外とボクサー派なんだな」


この状況をなんとかしなきゃ、僕は伊達先輩に・・・


頬に痛みを感じながら、必死に考える。

助かる方法を。

飛島さんを助ける方法を。


「なー伊達」

「なんだよ」

「この女、抑えてるだけじゃつまんねーんだけど」


飛島さんを抑えているうちの一人が、そんなことを言いだす。

伊達先輩は、下品に笑いながら応えた。


「じゃあ俺が終わるまで、弄っとけよ」


「よっしゃ!」


伊達先輩の言葉に満足したその人は、

一気に飛島さんのブラウスを引っ張る。


「きゃあああ」


飛島さんの悲鳴とともに、

ブラウスの前がはだけた。


「へへ、伊達のおかげでタナボタだな」

「い、いや・・・やめて」

「飛島さん!・・・っ、く」


今すぐ助けに行きたいのに、

伊達先輩に押し倒されて、動けない。

腕も足も、力を入れているのにちっとも動かない。


このまま、飛島さんも僕も・・・


脳裏に武山さんの、会長の顔が浮かぶ。


『臣。伊達の言うこと、信じてるのか?』

『伊達の今までの行動から考えて、それだけで済むと思えない』


お二人は忠告してくださっていた。

なのにそれを無視したのは・・・僕だ。


このまま強姦されても、しかたがないんじゃないか。

当然の報いだ。


「・・・ようやく大人しくなったな。安心しろ、依存するくらい気持ちよくしてやっから」


ベルトを外す音が聞こえる。

そして、僕の下着に手がかかる。


僕は観念して、目を閉じた。


申し訳ありません。

武山さん。

・・・会長。



そのとき、

トントン、とノックの音がした。


その場にいただれもが息を呑む。

誰か・・・来た?


「た、助け――んう!」


真っ先に叫ぼうとした飛島さん。

だけど口を塞がれてしまう。


そしてもう一度、

ノックの音が響いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ