日常の生活
「明日から学校かぁ〜」
お墓参りの帰り道。
「部活終わったから勉強しなきゃいけねぇんだよな‥‥」
これは元バレー部セッターの二葉秋斗。
頭は良いがクラスの友達と、いつも馬鹿をやっている。
「受験生なんだから当たり前だろ」
こっちは元サッカー部部長の夏目海里。
頭良し、顔良し、運動神経良しのモテモテ君だ。
「まぁな。じゃ、俺、この後予定あるから」
「うん。また明日ね、秋斗」
「おぅ」
秋斗が去っていったと思ったら、今度は後ろから声がかかる。
「んじゃ、俺も。またな、雪」
「また明日〜」
2人が向かった方を眺める。
あれ?? 二人とも家は反対‥‥ま、いっか♪
「私も帰ろっと」
ーーガラガラ
「おっはよー」
元気よく教室へと入る。
「おはよう」
「あれ?? 秋斗は?」
「どうせ遅刻だろ?」
案の定、秋斗は遅刻だった。
キーンコーン
ガラガラ!!
チャイムの音と同時に扉が開かれる。
「ギリギリセーフ!!!」
「いや、アウトでしょ」
「先生、そんな硬いこと言わないでよ〜」
クラスに笑いがおこる。
私たち3人は偶然にも同じクラスだった。
「相変わらず秋斗ってば」
やれやれと呆れていると、
「いやいや雪さん? あなたも人のこと言えないでしょ」
と秋斗から返された。言い返す前に海里が口を開く。
「どっちもどっちだ。秋斗、さっさと席に座れ」
「は〜い」
これが私たちの日常。
本当は桜がいたはずの‥‥。