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夢日記

月曜日の園児

作者: 夢日記ゆう
掲載日:2026/08/02

はじめまして。


数ある作品の中から、本作を手に取っていただきありがとうございます。


この作品は、私が実際に見た夢をもとに執筆した「夢小説」シリーズです。

夢の内容そのものは可能な限り忠実に残しつつ、小説として読みやすくなるよう、情景描写や会話、構成を加えて再構成しています。


夢という性質上、場面や文脈が突然切り替わったり、説明のつかない違和感が現れたりします。それらはできるだけ「夢らしさ」として残していますので、現実とは少し異なる感覚も含めて楽しんでいただければ幸いです。


執筆にあたっては、文章表現や構成の推敲にAIの力を借りています。ただし、夢の内容や着想、物語の核となる出来事は、すべて私自身が体験した夢に基づいています。


読んでくださった皆さまが、少しでも夢の不思議さや、目覚めたあとに残る妙な感覚を共有していただけたなら、とても嬉しく思います。


感想やご意見も、お気軽にお寄せいただけると励みになります。


どうぞよろしくお願いいたします。

月曜日の園児たち


金曜日だった。

その日、私は会社の会議室にある大きなホワイトボードの前に立っていた。

そこには以前から書かれていた何かがあった。業務のメモだったか、今後の予定だったか、あるいは誰かが時間をかけて整理した内容だったのかもしれない。しかし私は深く考えず、それらを消し始めた。

黒いイレーサーが乾いた音を立てる。

消していくうちに、自分なりの構想が頭の中で形になっていった。

「こっちの方が分かりやすいだろう」

そう思いながら、新しい内容を書き始める。

だが、途中で時間が来た。

ホワイトボードには中途半端な図と未完成の文章が残されている。

続きは月曜日でいい。

そう考えて私は帰宅した。


夜。

なぜか私は居酒屋にいた。

一人だった。

案内されたのは広い座敷席だった。

妙だなと思いながらも座っていると、しばらくして大人数の団体客が入ってきた。

彼らは当然のように私の周囲へ座る。

誰も私に何も言わない。

だが、その空気は明らかにこう語っていた。

「あんただれ?」

私も思った。

自分でも分からない。

なぜここにいるのか。

なぜ同じ席に座っているのか。

しかし今さら立ち去るのも不自然だった。

私は適当に相槌を打ち、それらしい顔で会話に混ざった。

誰も私の正体を知らず、私も彼らを知らない。

それでも宴会は続いていった。


月曜日。

携帯電話の着信音で目が覚めた。

課長だった。

嫌な予感がした。

「今日ホワイトボード使うんだけど」

開口一番、課長はそう言った。

「どうするんですか」

胸の奥が冷たくなる。

「一度手を付けたなら最後までやりません?普通」

私は何も言えなかった。

「残業でもして終わらせればよかったでしょう」

さらに続く。

「それに、内容も前の方が良かったですよ」

頭の中で金曜日のホワイトボードが蘇る。

中途半端な図。

未完成の文章。

消された元の内容。

私は慌てて謝った。

今すぐ直さなければならない。

しかし、なぜか私は車に乗っていた。

どこかへ向かっている途中だった。

会社にはいない。

戻ることもできない。

焦りだけが膨らんでいく。

せめて着いたらすぐ修正できるように。

私は車内で資料を整理し、構成を考え、段取りを組み立て始めた。

だが時間は過ぎていく。


午後だったのか、夕方だったのか。

ようやく会社に到着した。

私は急いで建物へ入った。

だが、そこで目にした光景に足が止まった。

園児たちだった。

たくさんの園児がいた。

赤い帽子。

黄色い帽子。

小さなリュック。

楽しそうな声。

会議室の前にも園児が集まっている。

そして部屋の中には色紙で作られた工作や、おもちゃのような作品が並べられていた。

私は呆然とする。

課長が言った。

「今日の説明に使うんですよ」

説明。

園児への。

ホワイトボードはそのために使われるらしい。

私は立ち尽くした。

自分が書こうとしていた内容を思い返す。

園児向けではない。

そもそも誰向けなのかすら考えていなかった。

何を書くべきなのか。

誰に見せるべきなのか。

いつ使う予定だったのか。

何も確認していなかった。

私はホワイトボードを見つめた。

白い面がこちらを見返しているようだった。

最初に聞くべきだったのだ。

何を書くのか。

誰が使うのか。

いつ使うのか。

要件を確認するべきだった。

私はその当たり前の事実を噛みしめながら――

目を覚ました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


この作品は、私が実際に見た夢をもとにしています。


元々、私は仕事でコンサルティングに携わっており、締め切りに追われるプレッシャーを感じていた時期に見た夢です。


目が覚めた直後に最も強く残っていたのは、「課長に怒られたこと」でも、「園児がいたこと」でもありませんでした。


「何を書くのかより先に、何を求められていたのかを確認するべきだった。」


そんな当たり前のことを、夢の中で痛感したことでした。


夢には現実ではあり得ない展開が数多くあります。それでも、不思議と現実以上に本質を突きつけられることがあります。


善意で始めたことでも、目的や相手を理解していなければ、努力は空回りしてしまう。


そんな感覚が、この夢には残っていました。


夢だからこそ生まれた不条理な物語ですが、読んでくださった皆さまにも、何か一つでも心に残るものがあれば幸いです。


最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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