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エピローグ 一年後の駅前

夏の風がホームを抜け、麦わら帽子が飛ばされる。

 妹が笑いながら帽子を追いかけ、俺が拾い上げる。


「ほら、忘れ物すんなよ」


「ありがと。あ、あっちに海斗くん来てる」


 海斗が制服ではなく作業着姿で手を振っていた。

 バイトで貯めた金で専門学校に通いながら、工事現場で働いているらしい。

 少し日焼けして、声が前より太い。


「兄貴、元気そうだな」


「ああ。お前もな」


 三人で駅前のベンチに座る。

 電車が入ってくる音が聞こえる。

 その音は、もう脅しでも試験でもない。

 ただ、次の場所へ連れていく音だ。


「じゃ、行くか」


 妹が立ち上がり、海斗も続く。

 俺はもう一度、ホームを振り返った。

 昨日までの自分が何度も立ち尽くした場所。

 今は、ただの駅だ。


「——行こう」


 新しい風が吹いた。

 列車のドアが開き、未来へ続く道が見えた。

これで物語は完結です。

もし少しでも心に残ったなら、感想・ブクマ・評価ポイントで応援していただけると嬉しいです。

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