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第41話:神顕現 ― 饗宴の王座

予兆


恐怖の化身を喰らった瞬間、深淵界そのものが震えた。

赤黒い空が裂け、大地の脈動が荒れ狂う。

遺跡の石碑が砕け、無数の光が集まり、巨大な影を形づくっていく。


神の声が、これまでよりも低く、より鮮烈に響いた。


『狩人よ……ここまで我を愉しませた者は久しい。

ならば見せよう――我が真の姿を。』


神の真の姿


光が収束し、影はひとつの巨体を現した。

それは人でも獣でもない、天地を覆う存在。


頭部には幾百もの瞳が瞬き、視線だけで心を裂く。


四本の腕はそれぞれ「刃」「炎」「雷」「闇」を握る。


背からは翼とも根ともつかぬ無数の影が伸び、空を覆った。


深淵界そのものが神の肉体であるかのように、空も地も揺れていた。


開戦


東出昌大は焚き火の残り火を足元で踏み消し、タバコを強く吸い込む。

酒を一口。

その姿は、まるで晩酌の延長にすぎない。


「……でけぇな。だが獲物にゃちょうどいいサイズだ」


万能狩猟道具を槍に変え、全身に魔力を纏わせて突撃する。


神の四腕が同時に襲いかかり、刃と炎と雷と闇が世界を裂いた。

それを東出は紙一重で避け、時に弓矢で反撃し、時に斧で受け止める。


狩人の本能


神の一撃は大地を穿ち、空を焼き尽くす。

だが東出の動きは次第に研ぎ澄まされていく。

山で、海で、森で、深淵で狩り続けてきた全ての経験が、ここで一つに結実する。


「獲物に変わらねぇ。心臓はあるはずだ」


巨体の胸部に、淡く脈動する光を見つける。

それこそ神の核――狙うべき“肴の芯”。


決戦の構え


東出は深淵の調理炉を展開し、槍を炎と雷で包み込む。

焚き火の匂いとタバコの煙を纏いながら、低く呟いた。


「さあ、神サマ……

俺の最後の一品にしてやるよ」


深淵界が震え、狩人と神の最終決戦が幕を開けた。

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