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第21話:ジャングルの門出
海を越えた先に広がるのは、鬱蒼としたジャングルだった。
蒸し暑い湿気が肌にまとわりつき、虫の羽音が絶え間なく耳をつく。
木々は空を覆い、昼でも薄暗い。
「……なるほど、こりゃ山暮らしとは勝手が違うな」
東出昌大は万能狩猟道具を鉈に変え、蔦を切り払いながら進んでいく。
狙うはこの森の王――キングエイプ。
巨躯と知恵を兼ね備えた猿型モンスターで、村を襲い作物を奪う厄介な存在だという。
森の気配
進むにつれ、巨大な足跡が地面に残されているのを見つけた。
土を抉るその形は人に似ているが、大きさは三倍以上。
さらに枝がへし折られ、木の実が散乱している。
「……近いな」
焚き火ルーティン in ジャングル
夕暮れ、森の開けた場所で小さな焚き火を起こす。
狩猟の途中で仕留めた小型の獣と果実を煮込み、即席のシチューにする。
湿った木々の匂いと焚き火の煙が混ざり、独特の香りを放つ。
タバコに火をつけ、煙を吐き出しながら酒を一口。
木の実の酸味と肉の旨味が意外に合う。
しばし黙って椀を見つめ――
「……うまい!」
密林の闇から獣の鳴き声が響く。
その奥に、確かに“王”の気配が潜んでいた。




