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第20話:深淵のクラーケン
海底都市の祭壇。
深淵の門から現れたのは、無数の触腕を蠢かせる巨影――クラーケン。
赤い光を宿す瞳が水を裂き、都市全体を睥睨していた。
触腕の嵐
触腕が振り下ろされ、石柱が次々と砕け散る。
東出昌大はロープで身を固定し、槍を構えて迎え撃つ。
鋭い突きで一本の触腕を裂くと、海が赤く染まった。
しかし別の触腕が襲いかかる。
東出は素早く槍を斧に変え、絡みつく触手を断ち切った。
「でかい奴ほど……仕留め甲斐がある」
怒涛の一撃
クラーケンが口を開き、渦を巻く水流で東出を飲み込もうとする。
だがその瞬間、彼は槍を構え直し、渦の中心へ突進した。
狙うは心臓。
槍先に魔力を集中させ、渾身の一撃を突き刺す。
轟音と共に、クラーケンが痙攣し、全身が力を失って沈んでいった。
船上の焚き火ルーティン
戦いを終え、船に戻った東出は全身を濡らしながら焚き火を起こす。
切り取ったクラーケンの触腕を輪切りにし、万能狩猟道具を鉄板に変えて並べる。
少しの塩と酒を垂らすと、ぷりっとした身が焼けて香ばしい匂いが立ち上った。
タバコに火をつけ、煙をふっと吐く。
木のカップに海藻酒を注ぎ、夜空と波音を背に、焼き上がった肉を口へ運ぶ。
しばし無言で噛み締め――
「……うまい!」
漁師たちも一口食べ、笑い声が波に溶けていった。




