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第11話:出発前夜、焚き火の誓い

村の広場の片隅。

東出昌大は、波の音を想像しながら焚き火に薪をくべた。

明日から向かうのは、群青の海――そこに潜む巨大海獣タイダルレヴィアタンとの対峙が待っている。


荷造りは終わった。

万能狩猟道具、釣具、防水袋に詰めた香辛料。

そして村の猟師たちが用意してくれた干し肉と保存魚。



焚き火の台所


今夜の食材は、白影狼王の残り肉と、銀棘魚の干物。

万能狩猟道具を鉄鍋に変え、干物を水で戻し、狼王肉と一緒にコトコト煮込む。

香草と赤ワインを少し加えると、焚き火の煙に混ざって芳醇な香りが漂った。


タバコに火をつけ、煙をふっと吐き出す。

横に置いた木のカップには、村の酒職人が作った蜂蜜酒。


「……これがあるだけで、旅支度の疲れが消えるな」



「……うまい!」


鍋から肉を取り出し、木皿に盛る。

狼王の赤身は柔らかく、銀棘魚の旨みが染み込んでいる。

一口かじり、しばし無言で焚き火を見つめた。


間を置き、笑みを浮かべる。


「……うまい!」


その一言に、周りで見ていた村人たちが安堵のような笑みを返す。

東出は残りを頬張り、カップの酒で流し込んだ。



明日への決意


焚き火が小さくなった頃、東出は煙草を吸いきり、立ち上がった。


「海の獲物も、きっと旨いはずだ。全部、食ってやる」


夜空に星が瞬き、波のような風が村を抜けていった。

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